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引き上げ難易度最高だった「セウォル号」 「世界引き揚げ史」の奇跡を起こした中国打撈局
  ·   2017-04-14  ·  ソース:
タグ: 潜水;引き揚げ作業;社会
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3年前に沈没した韓国「セウォル号」の全体引き揚げが成功してから15日目にあたる4月9日、半潜水艇によって運搬された船体が、ゆっくりと木浦新港の埠頭に陸揚げされた。これにより、上海打撈(引き揚げ)局が行ったセウォル号の引き揚げ作業が無事終了した。人民日報海外版が報じた。

●遺体を散失してはならない

セウォル号が沈没した珍島郡の海域に上海打撈局が到着した2015年8月13日より、同局引き揚げ隊に所属する100人あまりの隊員が、韓国で600日以上作業を続けてきた。セウォル号が沈んでいる海域は水の流れが極めて速く、水深が深く、水温が低く、かつ海水は淀んでいる。このような状況により、引き揚げは困難なものとなった。

引き揚げ作業の責任者は、上海打撈局の金峰・潜水総監だ。32年の潜水経験を持つベテランだが、韓国海域での沈没船引き揚げ作業は極めて苦労が多く、長時間かかる仕事であるという見方をしている。「海中で、船体を90度左に傾けて本来の形に戻し、半潜水艇によって岸まで運ぶためには、開いた窓や扉を封鎖するために6千回以上潜水して、3万時間以上の作業時間を要する。これは、引き揚げ担当チームにとっても初めての挑戦だった」と金潜水総監は振り返った。

引き揚げ計画では、犠牲者を尊重する気持ちがはっきりと表れていた。引き揚げ作業の第一段階で、犠牲者の遺体散失を防ぐために、沈没船に300ヶ所以上ある窓を全て封鎖した。ダイバーの1回あたり作業時間を1時間とすると、1ヶ所の窓を封鎖するのに1-2時間かかるため、大量のマンパワーを投入しなければならなかった。

プロジェクトの作業全体で、上海打撈局は、作業船延べ約3千艘と作業員延べ2170人を投入した。このうち、作業量がかなり多い潜水作業には、ダイバーを累計延べ6千人投入、海中作業の総時間は1万3千時間を上回った。作業時間の長さと任務の過酷度はいずれも、世界最大となった。

●誰もが評価する傑出した引き揚げ能力

「セウォル号」の引き揚げ成功によって、世界引き揚げ史の奇跡が作られ、さらには中国の引き揚げ能力が実証された。

海外で数多くの引き揚げ作業に携わり、世界の著名引き揚げ企業との仕事も豊富な英海洋救難コンサルティング会社TMC海洋のStrive常務理事は、3つの「最も」を使って、「上海打撈局のダイバーは、私がこれまで出会った中で最も素晴らしいダイバーであり、甲板チームは私がこれまで出会った中で最も素晴らしいチームだった。また、職員たちは私がこれまで出会った中で最も素晴らしい職員だった」と当時の心境を語った。

今回の「セウォル号」引き揚げ報道において、「朝鮮日報」、「中央日報」、「韓民族日報」など韓国主要メディアは軒並み、引き揚げ作業を担当した上海打撈局の苦労について取り上げた。「中央日報」に掲載された「3ヶ月間で1度しか陸に戻らない中国人技術者350人」という題の文章では、「350人あまりの中国人作業員が今回の引き揚げ作業に従事した。平均3チームに別れ、24時間交代で勤務を継続した。ビザの問題から、彼らは3ヶ月ごとにビザ有効期限延長のために中国へ戻る必要があった。彼らが3ヶ月の間に陸に戻ったのは、この時だけだった」と紹介された。

あるネットユーザーは、「これらの劣悪な労働環境をものともせず、外国に働きに来た若い中国人労働者は、まったくもって誇らしい」とコメント、800人以上から「いいね!」が寄せられた。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年4月14日

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