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長江デルタ地域で航空救急制度構築 「空の救急車」120番で「人命のために道を譲る」
  ·   2016-09-20  ·  ソース:
タグ: 上海;航空救急;社会
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ヘリコプターによる航空救急活動は、中国にとって極めて目新しいが、目覚ましい勢いで発達している。ヘリポート、医療用ヘリコプター、低空航路から指揮系統にいたるまで、全体的な航空救急システムが最初の一歩を踏み出した。人民日報が報じた。

繁華街の中心部にある上海交通大学医学院付属瑞金病院の24階建て外来診察棟の屋上には、3機の救急ヘリを収容できるヘリポートがある。同院では、少し前、交通事故による負傷者をヘリコプターで緊急搬送したことがある。瑞金病院の陳爾真・副院長は、国内外の医療用ヘリによる迅速な航空緊急活動を行う様子を撮影した動画を記者に見せた。

ヘリコプターは、重篤な病人の命を救うための一刻を争う貴重な時間を確保することができる。緊急救援要請を受けると、ヘリに出動命令が出され、救急隊員がヘリに乗って出発する。ここまでで2分40秒しかかからない。医学の世界では、治療を開始するまでの時間が30分を超えるかどうかで生死が分かれるという「ゴールデンタイム30分」や、最初の10分間に医療機関へ到着すると患者の救命率が改善するとされる「プラチナタイム10分」と呼ばれる言い方がある。多くの突発的な重大疾病を患った患者や傷害事故による重傷者にとって、一分一秒が生死にかかわってくる。また、命が助かったあとの回復レベルや体の状態にも大きくかかわる。

上海は、国内で初めてヘリコプターによる航空救急活動を展開した都市という。2005年6月に完成した瑞金病院のヘリポートは、国内で最も早くF1開催サーキット付属ヘリポートの設置条件にもとづいて建設された緊急救援設備の一つだ。瑞金病院のほか、上海華山、中山、長征の有名な三甲(最高レベル)病院にも、ヘリポートが設置されている。上海を皮切りに、長江デルタ地域にある多くの病院がヘリポートの建設に着手した。

現在、中国のヘリ救援システムは、緊急救援や中継輸送を中心とする初期段階にある。小型航空機が発着できる通用空港は、国内に1千ヶ所あまりしかない。また、数年前に組織された上海市警用航空チームが請け負っている医療救急業務や転院搬送業務は、まだ十数回しか実施されていない。一方、欧米の多くの大病院では、1日に3機から5機のヘリが病人を搬送している。

数年前から、低空医療救援飛行に関する審査認可の流れが次第に簡便化され、「人命のために道を譲る」が共通認識となってきている。国家衛生・計画出産委員会は、「十三五(第13次五カ年計画:2016-2020年)」期間中、航空医療救援システム構築の推進を目的として、中国民用航空局の規定に基づき、全国に500カ所以上の新空港を建設することを明確に打ち出している。中国にある民間通用航空企業の数は、2年前から倍増し、ヘリコプター保有数は計600~700機に上る。だが、AEDや心電図モニターなどの基本的な救命医療装置を配備したヘリコプターは、まだそれほど多くないのが現状だ。(編集KM)

「人民網日本語版」2016年9月20日

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