現在、海南にはすでに「グルメ、宿泊、交通、観光、ショッピング、娯楽」が揃った観光受け入れの体系がひとまず出来上がっており、年間延べ3000万人の受け入れ能力がある。全省には旅行会社が計 191社あり、うち国際旅行会社が53社ある。すでにスタークラスのついたホテルが259軒で、うち5スタークラスは 20軒あり、ヒルトン、シェラトン、マリオット等の海外トップクラスの管理会社13社が海南に進出している。海南には現在ガイドが1万人近くおり、観光業と直接関連する仕事に従事している人は 16万人を超えている。
海南には海口美蘭、三亜鳳凰の二つの国際空港があり、国内・国際航空路線が300路線以上就航している。海南には環島高速道路、粤海(広東-海南間)鉄道、三亜の10万トン級国際客船ターミナル、そして現在建設中の東環ライトレール鉄道があり、交通は至便だ。
しかしこれらはすべて海南がすでに国際観光島となる基礎を築いたことを示しているにすぎず、今から10年で海南を様変わりさせ、特にソフトウェア面で質的な飛躍を遂げるには、海南省政府と市民が大きな努力を払う必要がある。
国際社会との対話
「海南にとって、総合サービスを国際標準に達するようにするのは非常に難しい。例えば、観光人材には英語の話せる人材のほかに、ロシア語やフランス語、その他の言語が話せる人材が必要で、これには訓練や教育が必要であり、一年や二年でできることではなく、一定の時間が必要だ」陳氏は言う。
海南省観光局が提供した資料によると、海南は現在世界一流の観光地建設への要求に基づいて、サービスレベルを向上させつつ観光業の国際化を急いでいる。
海南省観光局は12301観光サービスホットライン、オンライン苦情相談窓口を設立し、全省の観光クレーム処理と観光情報サービス化を進めており、観光市場に存在する問題を解決している。観光局はまた、工商局と協力して、ホテルや観光商品販売企業が客をだましたり客から暴利をむさぼったりする等の違法行為に対する取り締まりを強化し、良好な市場秩序を守っている。
観光市場の管理監督への力を強化すると同時に、海南観光局はホテル管理、旅行会社経営、文化的な言葉遣い、外国語等の研修等といった観光業従事者訓練を展開し、観光業従事者全体の資質を向上しようとしている。
そのため海南は現在観光人材資源計画を刷新しており、人材を引き付ける体制やメカニズムを構築して、観光人材が数的、質的、構造的に国際観光島建設という目標の要求に応じることができるようにしようとしている。
海南省政府は観光業職業教育への財政投入を絶えず増やしており、現地の大学を通じて、中高級観光管理人材の育成を急ぎ、国際化に適合する観光管理人材を育てようとしている。海南省政府はまた、外部の有名観光人材訓練機関が海南に進出し、独資または合資の観光管理育成訓練センターを設立することを奨励している。
国際化された観光の言語環境を作り上げ、観光標識と観光地の公共情報マークの規範化を強化し、観光交通標識を整備することは、海南省観光局がまず取り組まなければならない仕事の一つだ。海南省観光局では現在、2012年末までに、各主要道路、各景勝地、各リゾート地に規範化された二ヶ国語または多言語の標識系統を完成させ、オンライン同時通訳システムを立ち上げ、モバイル通信複数者間通話と多言語通訳センターの機能を通じて、海外からの観光客に国際的で個性的な言語システムサービスを提供することを計画している。
海南省政府はさらにできるだけ早く中央金融管理監督部門の支持を取り付け、2012年末かそれより早い時期に、既存の金融機関サービス網を活用して外貨交換窓口を設け、一定額の小額外貨自由交換を認可してほしいと考えている。
海南はさらに、2012年末までに 20社の有名国際ホテル管理グループを誘致して、5スタークラス国際標準のリゾート型ホテルを60軒以上にする計画だ。ロシア、韓国、日本等の主要顧客源を重点に、顧客源と航空路線のある外部の有名旅行会社20社を誘致して、国際観光市場とのドッキングの歩みをさらに速める。実力ある海外の有名旅行会社が合資または独資で旅行会社を設立することを奨励して、より多くの海外顧客源を引き付ける。
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