全国観光業務会議がこのほど明らかにしたところによると、2009年の中国観光業は厳しい試練や課題に直面しながら、全体として安定した急成長の傾向を保ち、通年の観光収入は1兆2900億元に達して、前年比11.3%増加した。
ある予測によると、国際経済環境が好転するのに伴い、2010年には海外から中国を訪れる入境観光市場が全面的に回復する見込みという。
▽国内観光客数のべ19億人に
09年の中国観光業はさまざまな試練に直面した。自然災害、相次ぐ突発的事件、国際金融危機のダメージ、新型インフルエンザの蔓延などで、観光関連企業の経営はますます困難になり、観光経済の運営には巨大な圧力がかかった。観光業の安定した急速な発展を保障するため、国家観光局は業務の重点を国内観光市場へとタイミングよく移し、宣伝やキャンペーンを強化した結果、人々の観光消費への意欲をかきたてることに成功した。ある統計によると、昨年の国内観光客数はのべ19億200万人に上り、前年比11.1%増加した。
国家観光局の邵叙ャ偉局長によると、同局は昨年以来、186都市で「全国百都市観光宣伝ウィーク」活動を展開するとともに、各種の観光消費スポットの育成に力を入れ、都市部住民の観光消費の潜在力を引きだそうと努めてきた。各地方や観光関連企業も旅行クーポンを発行したり、優遇価格や割引価格を設定したりして、観光消費を効果的に牽引してきた。また同局は関連の政策・措置をタイミングよく打ち出し、旅行会社に品質保証金23億元を還付し、ホテルと一般の工業企業とで水道・電気・ガス料金を均一にする政策を打ち出すなどして、企業の経営負担の軽減に努めてきた。
▽重点観光都市の満足度ランキングを定期的に発表
国民所得の増加に伴い、観光は大衆的なライフスタイルの一つとなった。だが中国の観光業はなお発展モデルの不完全さやインフラ建設の遅れ、サービスの質の低さといった問題を抱えている。
こうした問題に直面して、何よりも重要なのは観光商品の供給を増やすことだ。同局は今年も引き続き関連部門との協力を強化し、農村部の観光、文化的テーマの観光、スポーツを楽しむ観光、生態環境に配慮した観光、各地の特色を備えた観光といったモデル商品を共同で打ち出して、観光商品の個性化や多様化を促進し、生態環境により一層配慮するとしている。
邵局長によると、今年は観光関連企業へのサービスと指導を強化し、一連の旅行会社、ホテル、観光地・観光スポット、土産物店の質の向上を重点的に進め、ホテルの等級や観光地の品質等級の取り消しメカニズムを構築・改善し、観光客の合法的な利益を侵害する典型的な事例を厳しく摘発して、一般に公表する予定だ。また観光に関する苦情通報制度をうち立て、全国重点観光都市の顧客満足度ランキングを定期的に発表することも計画している。(編集KS)
「人民網日本語版」2010年1月26日 |