中国政府のホームページに3日、「観光業の発展加速に関する意見」の全文が掲載された。それによると、中国は2020年までに観光産業の規模、質、効益面で世界の観光強国の水準を目指すという。詳しい内容は次の通り。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
観光業は資源消費が低く、けん引係数が大きく、雇用機会が多く、総合効益が高い。中国は今、工業化、都市化へと急成長する時期にあり、日増しに増加する大衆化、多様化された消費ニーズは観光業の発展に新たなチャンスを生む。今後さらに改革開放の深化、発展スタイルの変化、発展の質の向上をするには、観光業を国民経済の戦略的支柱産業と人々の満足のいく現代サービス業として育成しなければならない。体制メカニズムによる障碍を取り除き、市場の資源配置の基礎的な作用を十分生かし、内包的発展の道を歩み、人間根本、安全第一を堅持し、日増しに高まる人々の観光消費の需要を満足していく。国内旅行に重点を置き、積極的に入境旅行を受け入れ、秩序を持って出境旅行を発展させ、省エネ・環境保護を堅持し、合理的に資源を利用し、観光業の持続可能な発展を実現する。
2015年までに国内旅行者数をのべ33億人の年間平均10%増に、1泊以上滞在する入境者数を9000万人の年間平均8%増に、出境旅行者数を8300万人の年間平均9%増にし、観光市場の規模を更に拡大していく方針だ。観光消費は安定した増加を続けており、都市住民は年に平均2回以上旅行に出かけている。旅行消費は住民消費全体の10%に相当する。経済効果や社会効果は著しく、観光業の総収入は年間平均12%以上増加し、観光業の付加価値が全国のGDPに占める割合は4.5%、サービス業の付加価値に占める割合は12%にまで高まった。毎年新たに50万人が観光業に就職している。中国は2020年までに観光産業の規模、質、効益で世界の観光強国の水準を目指す。
同意見ではさらに、観光消費環境の改善、マナーを守った旅行の提唱、旅行インフラの建設、旅行商品の多様化、新たな目玉商品の開発、旅行サービス向上、旅行文化の内包のほか、省エネ・環境保護の推進、地域間の協力促進、観光市場の管理や信用の構築、旅行安全保障システムの構築などについて、さまざまな形での融資支援を拡大する規定が明記された。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年12月4日 |