華厳寺
大同市の下寺坡街14号に位置し、遼、・金代の華厳宗の重要寺院の一つ。遼代の創建で、寺内には諸天の石像、銅像が祀られており、遼代の皇室が祖先を朝拝する宗廟のようなもの。明(1368―1644年)の中葉後、上下二つの華厳寺が建てられ、それぞれの山門がある。清代(1616―1911年)の初めに、何回も破壊されたが、修繕が繰り返されて今日の規模のものとなっている。上寺は金代に建てられた大雄宝殿を中心に、二つの院に分かれており、山門、過殿、観音閣、地蔵閣などがある。下寺は遼代(紀元907―1125年)に建てられた薄伽教蔵殿を中心に、遼代の塑像、観音閣、石経幢、楼閣式の蔵経櫃、天宮楼閣が保存されている。南向きの普通の漢族式寺院と違って、華厳寺の主殿はいずれも東向きのものである。これは契丹人の「東を尊とし、鬼を敬い、日を拝する」風俗を踏襲したものだ。
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