正門
北京市西城区にある歴代帝王廟は明代嘉靖9年(1530)に建設された。明・清代の皇帝が祖先を祭った場所であり、太廟や孔廟と並んで王室の三大廟宇と称された。
封建時代の統治者は古くから祖先を祭る習慣があり、特に三皇は中国人の祖先と見なされ、歴代帝王の景仰の的であった。また、先代の帝王は後代の手本でもあったため、祭祀する必要があったのである。
明の初代皇帝・朱元璋は祭祀する帝王を18人と決めたが、清の順治帝の時代には25人が祭られるようになった。
康熙帝、雍正帝、乾隆帝は歴代帝王廟を非常に重視した。康熙帝は「非道のために殺された皇帝や亡国の皇帝を除いて、帝位に就いた歴代皇帝すべてを祭らなければならない」との言葉を残した。乾隆帝は「中華の帝室の世系は決して途切れていない」として、廟とは関わりのない王朝の皇帝も祭った。そして乾隆帝の時代に、188人の帝王が祭られることとなった。
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