3月以降、旅行を促し、消費を刺激するため、広東、浙江、江蘇、山東などの省で次々と「国民休暇計画」が進められている。『国家旅行休暇計画綱要』の検討に関わった専門家は、これは地方独自の試みで国家観光局が検討中の全国的な「国民休暇計画」とは異なる、と言う。後者はさらに長期的な視点が必要で、現段階ではより一層の整備が必要だ。
(写真/中国新聞社・井韋)
棚からボタ餅!
3月に入るやあっという間に「旅行券」という言葉が庶民の関心の的なった。それぞれの地方でその発行方法や配布対象は異なっているが、共通する特徴は「無料」ということだ。
『中国経済週刊』誌によると、国家観光局総合協調司の高舜礼副司長は、「今のところ、長江デルタ地帯では杭州、寧波、安吉、長興、南京、蘇州、無錫、常州、鎮江、高淳などの市・県がすでに旅行券を発行しており、その総額は10億元分を超えている。天津市および広東、四川、湖南、湖北、山東など各省の一部の都市もすでに総額5000万元分を超える旅行券を発行した」と述べている。
無料旅行券が最も早く、また集中して登場したのは広東、江蘇、浙江などの省である。広東省ではある旅行社がホテル、航空会社、観光地などと提携して総額2000万元相当の旅行券を発行、江蘇省南京市は20万世帯に総額2000万元分の「南京農村観光消費券」を支給、浙江省杭州市は3月1日からまず上海で総額1億5000万元相当の「杭州観光消費券」を放出、寧波市では市民が総額3000万元分の「航空旅行券」を受領、等々だ。
「山東省は大規模な旅行券は発行していないが、今年の旧正月から“山東人の山東観光”、“省内観光共通カード”などのプランを進めるとともに、無料でホテルを提供したり入園料を無料にしたりするなどの優遇サービスをしている」と語るのは山東省観光局弁公室の王主任だ。
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