後海で人力車を引いている李さんは、最近とても機嫌がいい。それはオリンピックが近づいて、外国人観光客が多くなったからだ。北京の胡同は、外国観光客にとって特別な風景だ。観光客は好奇に満ちた眼差しで、この古くて生命力が満ちあふれた都市を観察している。
とてもおいしい中国の軽食
フィンランドからやって来たアンナは、西単にある明珠ショッピングセンターの近くにある軽食街で、焼きトウモロコシと焼きイカ買い写真を撮った。彼女は焼きトウモロコシを振りながら、「とてもおいしいです」と話す。
中国の特色ある軽食は、外国人観光客にとって関心の的だ。李さんは、春雨を作る時にできる汁を発酵させて作った、灰色で酸味のある北京独特の「豆汁」など、特徴のある軽食を四合院で他の料理と一緒に味わってほしいと話す。
江蘇省南京市に住んでいる米国人のロバートさんは、中華料理が大好きだ。彼は以前、1カ月ほど北京に滞在し、北京の軽食をほとんど味わった。「『豆汁』の味は特別で、一度だけ飲みました。北京の豆腐『老豆腐』はとてもおいしいです。食べる場所が違えば味も違い、調味料も違います。中華料理は米国の料理よりとても複雑でとてもおいしい。一番好きなのは、鶏肉とピーナッツを炒めた少し辛い『宮保鶏丁』です」。
しかし中国に来たばかりの多くの外国人観光客は、中華料理に好奇心があり食べるのも好きだが、実際にはなかなか食べ慣れない。ポーランドの若者は、「マーボー豆腐を試してみましたが、とても辛い」と言って、舌を出しながら手で扇いだ。
興味津々の民間遊戯
スペインから来た観光客は、後海にある住宅地で、不器用な動きで羽根突きの羽のような「毽子」を蹴ってみた。このような民間の遊びは、外国人観光客にとって一番好まれる。体験するだけでなく、記念として自分をカメラに撮るのも忘れない。
「私たちは北京の古くて神秘的、そして生活の雰囲気に満ちた場所が大好きです」と言うのは米国人のピーターだ。彼は中国に着いてすぐ、什刹海で船遊びをしている家族や、きれいな服を着た女の子、赤い腹当てをつけた赤ちゃんを撮影した。
街のいたるところでは、外国人観光客が中国の人にカメラのレンズを向けている。「どこへ行くにもカメラを持っています。北京には面白いことがたくさんあり、もし撮影できないならとても残念ですから」と言うピーターは、後海に設置されている太極拳の彫像の前で、その彫刻と同じ姿で写真を撮った。
オリンピックマスコットは「宝物」
北京の人にとってごく普通のものが、外国人観光客にとっては「宝」である。後海の古びた平屋、灰色の質素なレンガ、まだらなドアにかけられた青い布のカーテン、竹ざおに干された洗濯物など、こうした情景は、通りかかった観光客にとって絶好の撮影モチーフだ。また外国人観光客に人気のある商品は、赤い5つの星や「為人民服務」と印刷されたTシャツやショルダーバッグ、毛主席語録だという。「私たちにとって毛沢東は英雄です。毛主席語録を読むのは彼を理解するため」というのは、フランスから来た観光客だ。彼は『毛沢東語録』以外にも、毛主席が手を振る目覚まし時計も買った。様々な材料で作ったオリンピックマスコットの「福娃」も人気があり、ある観光客は「福娃はとてもかわいく、一番好きなのは貝貝(ベイベイ)」だと話した。
「チャイナネット」2008年08月06日 |