北京には有名な名所旧跡が数カ所あるが、外国人はどこへ行きたいと思うのか。中国人民大学の馮恵玲副学長は北京市の社会科学連合会と科学協会が先ごろ開いた合同会議で、調査の結果、外国人が中国に来た場合、まず8割が長城を選ぶことが分かったと発表した。
馮副学長は北京オリンピックと文化が中国のイメージに与える要素のランキングについて、海外で大規模な調査を実施。調査対象は50数カ国の社会的影響力の大きい政治家や企業家など。意見を聞いたほか、3000件近い内外メディアの報道も参考にした。具体的な中国文化の形態では、海外の住民に最も興味があるのは飲食文化で、36%。名所旧跡ではまず長城に行くが80.8%で、次いで故宮に天安門、頤和園、天壇の順だった。
伝統芸術の分野では、最も関心のあるのが文字・書法で35.9%。馮副学長は「われわれが考えていた結果とはやはり差があった。もともと京劇はより多くの外国人に非常に興味があると思っていたが、実際の調査では、舞踏や京劇が占める比率は高くなかった」と説明した。
馮副学長の研究グループは長城や故宮を実地に調査し、その結果、ガイドが紹介する中国文化のイメージが良くないことに気づいた。馮副学長は「深い文化的なうんちくに欠けており、ガイドは野史の説明に熱心だ。中国のイメージにかかわる窓口となる景勝地では、伝統文化の精髄の教育や継承を強化すべきだ」と提言した。
「北京週報日本語版」2007年6月8日 |