シシカバブ、焼きうどん、手づかみ飯、自家製の伝統ヨーグルトなど、西域風情に富む新疆料理は、国内外の観光客が新疆にあこがれる理由の一つだろう。
これら新疆の味を楽しむのに、さほどお金をかける必要はないことは地元の人なら誰でも知っている。「夜市」に出かければよいのだ。四、五人でもせいぜい百元もあれば、新疆各地の本場の味が楽しめる。
「夜市」は内地の「大排档(屋台市場)」のようなもので、夕方に始まり、翌朝の3時から4時にしまう。夕方になると、店主たちは椅子やテーブルなどを夜市に指定されている町に並べる。テーブル数が百程度の店から千にのぼる店までその規模はさまざまだ。夜のとばりが降りると、「夜市場」には明るい灯がつき、多くの人で賑わう。
ウルムチ市光明路に住む李さんは「新疆に来た観光客はよく高級な民族風レストランに案内されるますが、地元ではそんなところへ行く人はいませんよ」と言う。
李さんの話によると「夜市」の屋台は多いが、一つの屋台の前で食べていて、別の屋台のものが目に付いたらそれを注文することもできるという。新疆中のものが何でも「夜市」で思う存分に食べられるというのだ。
最も規模が大きい「五一夜市」には数百メートルにわたる長い道の両側にテーブルがいっぱいに並べられ、人々が行きかう。新疆北部イリの飲み物「カワス(卡瓦斯)」(ビールと蜂蜜で造った飲み物)から、南部の鳩スープまで何でもある。ここに来る客の大多数は若者たちだ。
「北京週報日本語版」2007年5月17日 |