メーデーの連休に、北京の陳岑さんはマイカーを運転して一家で天津に遊びに行った。天津で民俗色豊かな古文化街を回りおわると、次は塘沽へ行き潮干狩りを楽しんだ。また、天津の王利岩さんは同級生と一緒に旅行社のツアーに参加し、薊県盤山で遊んだあと、近くの河北省興隆にある九竜潭を見物した。このように多くの観光客は北京、天津、河北の観光協力の恩恵を受け、より幅広い旅行を便利に楽しめるようになった。
北京、天津、河北の観光資源は互いに関係を持ちながらそれぞれの特徴を持つ。北京は首都として全国の観光の中心都市でもあり、自然、文化、歴史などのスポットを備え、観光経済においてこの三か所のうち断然トップの座を占めている。河北省は全国で最も地形のバラエティに富む省のひとつだ。川や湖や海があり、山林や草原があり、広々とした平原もあり美しい。中国近代史の縮図である天津の「9カ国租界」では風格の異なる大小さまざまな洋館が千以上も見られ、「万国建築博物館」のようだ。これが天津独特の観光資源になっている。
天津鉄道旅客駅によると、ゴールデンウィークに入ってから、北京天津間の列車はほとんど満席で、ゴールデンウィークのための臨時列車も空席がない状態だったという。
天津市観光局の統計によると、天津塘沽が開発した漁師と海に出て漁を体験したり、潮干狩りを楽しんで収穫物を味わうという「海を楽しむ」観光は五日間で70万人あまりを受け入れ、観光収入の総額は1億8000万元に達した。民俗を売り物にした古文化街にもゴールデンウィーク中、毎日20万人の観光客が訪れた。北京や河北省など、周辺地域からの客が最も多いという。
北京、天津、河北省はともに、全国から30万人以上の観光客を受け入れ、海外からの観光客が20万人以上、外貨収入が一億ドル以上になる観光都市のリストに入っており、年間の観光による外貨獲得高は合わせて全国の18パーセントを占めている。さきごろ天津で開かれた「北京、天津、河北省観光協力会議」で、この三地域の観光部門は、三地域観光協力会議を設置すること、共通の観光宣伝コピーを制作して使用すること、オリンピックと絡めた観光の協力計画の開始を早めて2008年のオリンピックに照準を合わせた観光商品を開発することなどで合意し、「北京、天津、河北省観光協力協議」に調印した。
「北京週報日本語版」2007年5月9日 |