七星岩風景区は広東省の肇慶市から北へ約4キロを離れたところにあり、昔から「山の険しさ、石の形のおもしろさ、洞窟の珍しさ、寺の古めかしさ」で名を馳せてきた。主に七つの山と星湖という湖からなるこの風景区はまるで北斗の七つの星が湖に点在しているようであるため、その名を得た。広々とした星湖の総面積は649万平方メートルで、周囲の長さは20数キロに及び、幾つかの緑の小島を繋ぎ、よい景色のところなので、国家体育委員会はここにボート競技の訓練基地を設けた。
ここの見所は「五湖、六丘、七岩、八洞窟」と言われている。五湖とは波海湖、中心湖、東湖、里湖、青蓮湖を指すが、五湖風景区の面積は約800ヘクタールに及ぶ。五湖の周囲の長さは10数キロメートルで、杭州の西湖よりかなり広い。波海湖は深さ約4メートル、約120ヘクタールの広さがあり、風が吹くと、大波が立つので「波海」とも呼ばれる。中心湖は大湖とも呼ばれ、風景区の中心に位置する。五湖は互いに通じ合い、総面積560ヘクタール以上に達し、その堤の長さ10余キロ、ハコヤナギ、ヤナギ、ホウオウボクなどの木が列を成し、実に美しい。
七星岩景区には広東省には珍しく、規模の大きい石刻群がある。重要な芸術価値と科学研究価値のある唐代以来の489個の石刻が保存されている。七星岩の東側に位する仙女湖の風景は美しく、夕日が西に沈むときに、臥仏が日を呑む景色を観賞することができる。七星湖と仙女岩の間の湖面には東方禅林という禅宗の寺院が建てられており、観光客はここで禅宗の趣を味わうことができる。七星岩は1982年に第一陣の国家重点風景名勝区として認可された。
肇慶は熱帯に位置し、石灰岩が溶けやすいため、地下洞窟、鍾乳石、石筍、岩洞、石芽、石柱、石林などができた。これにより七星岩の景色より麗しく、雄雄しくなり、濃厚な南国の趣と情緒が溢れるようになった。そのため、星湖の七岩と八洞窟は昔から観光客によく喜ばれてきた。
七星岩の遊覧ルートは二つに分かれ、東から西へ遊覧することができる。
七岩とは閬風岩、玉屏岩、石室岩、天柱岩、蟾蜍岩、仙掌岩と阿坡岩を指す。いずれも険しくそそり立ち、艶やかなものばかりで、まるで北斗七星のようであるため、七星岩と呼ばれる。
岩があれば洞窟がつきものだ。星湖の優れた点は岩の峰と岩の洞窟にある。熱帯の特徴を持つ峰や石山が林立する地形では、石灰岩からなる岩の峰と洞窟は、あたかも空の星が湖に点在しているかのようだ。
星湖にある石の山は七星岩だけではない。珓杯石も小さい石山で、高さ40数メートル、星湖の真ん中にある。高い閬風岩の前に位置するため、一つのちいさな「石」のように見え、その形は占うに使う珓杯のようだ。珓杯石の体積は小さいが、ほかの石山と同じように、石芽、石溝、落水洞などいずれもある。洞窟内の黄色の粘土層には多くの哺乳類動物の化石がよく保存されており、第四紀更新期地質状況を研究する資料となっている。
「北京週報日本語版」2007年4月12日
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