紅楓湖は貴州省の清鎮県と平壩県に跨り、安順市から77キロ、貴陽市から33キロ離れている。紅楓湖は高原にある島のもっとも多いカルスト湖であり、島は100以上あり、カルスト地形と山紫水明の風景が特徴となっている紅楓湖は国家クラスの風景名勝区で、貴州省中部の真珠とたたえられている。
紅楓湖は1958年にダムと発電所を建てるときに築かれ、湖岸には紅楓嶺があり、この山の上や湖の周辺に楓の木が多く、秋になると楓の葉が赤くなり、赤い楓と青い湖が美しく照り映えるため、「紅楓湖」と名づけられた。
この湖は北湖、南湖、中湖、後湖からなっている。
北湖は鳥島、蛇島、亀島などの島で有名であり、岸辺には前漢(紀元前206~紀元25年)の古墳群や明代(1368~1644年)の「ミャオ王のとりで」がある。
南湖は将軍洞、打魚洞、水下洞など多くの洞窟で知られている。将軍洞では、洞窟の中に湖があり、船で1400メートル遊覧することができ、さまざまの形の鍾乳石を観賞しながら、神秘的な伝説を聞くことができる。
北湖と南湖の間には中湖がつながっている。中湖の両側に険しい断崖絶壁が林立し、その山々には松柏が力強く伸びている。山の頂上にある石は美しく立っている仙女のようで、もう一つの石が微笑んでいる羅漢に似ている。
後湖には入口や流れが多く、縦横に交差している。山窮まり水尽きるかと思うと、ぱっと美しい景色がまた目の前に現れるように、船が方向を変えると、村落、魚を取る船もあれば、手を引くカップルや踊るミャオ族の娘たちもある絵のような風景が目の前に展開する。
湖、島、山、洞窟がきれいな画巻を巧みに構成している。紅楓湖を遊覧する時季が異なると、それぞれの情趣も違っている。春は花見、夏は水上遊覧、秋は紅葉の観賞、冬にバードウォッチングがある。
風景区にはミャオ族の村、トン族の村、プイ族村が立てられ、ミャオ族の「吊脚楼(山間部に見られる高床式住居)」、トン族の鼓楼と「風雨橋(雨が多い地域なため、普通の橋だとすぐに腐ってしまうため、屋根をつけた大きな橋)」、プイ族の石の板でつくった家が重なり合って趣がある。そこではトン族の料理を賞味することができるし、トン族の娘たちのきれいな声でうたう歌を聴くこともできる。トン族の歌はかつて外国で金賞をもらったことがあり、外国人にヒバリと称えられている。また、すばらしい民族の歌と踊りを観賞し、酒をすすめる歌や「攔路酒(道を遮って酒をささげる)」などの民族風情を味わうこともできる。
「北京週報日本語版」2007年3月28日
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