敦煌莫高窟北区のがけ補強工事は先ごろ、甘粛省文物局専門家の検収を通り、設計基準に達し、北区のがけ、洞窟を保護すると認定された。北区のオープンは可能だ。
敦煌研究院は現在、北区石窟のオープンを考え始めた。北区を観光客にオープンすれば、莫高窟南区の観光客受入の圧力を和らげ、また、観光客に完全な敦煌石窟をも見せる。敦煌研究院の関係者によると、北区の石窟をいかに、いつ開放するかはいまだ準備しているが、今までタイムテーブルはなかった。
壁画、彩色塑像、建築を一身に集める敦煌莫高窟は世界でも規模が最も大きく、連続建設期間が最も長く、内容が最も充実する石窟の廊下、仏教芸術の堂だ。しかし、長年来、この栄誉は壁画、彩色塑像のある南区にしか属せず、洞窟内にほとんど中身のなかった北区の石窟は忘れられた。長い年月が経ち、自然浸食、人為破壊で、全長約800メートルの莫高窟北区のがけは補強前に風化、破壊がずいぶん深刻化していた。
2004年10月、国家文物局が認可し、補強費を助成する敦煌莫高窟北区の補強工事は始まった。莫高窟北区に介入保護を行うのは歴史的にも初めてだ。何年来、敦煌研究院の考古者たちは莫高窟北区で6回にわたって考古発掘を行い、北区のがけにある洞窟の数、性質をつきとめ、莫高窟でのあるべき地位を取り戻した。
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