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本誌記者の特別報道  
物権をめぐる争い

民営企業主のお守り

孫大午もと河北大午農業・畜産業グループ創始者・理事長は、2003年の秋にいわゆる「公衆の預金を不法吸収した」ため、懲役刑を言い渡された。それは全国の知識人の間と報道界で幅広い同情を引き起こした。この農民企業家が裸一貫で創設した企業はかつて、商工業総局に全国の民営企業のベスト500の中で第344位に選ばれ、大午グループの資産総規模は約1億元に達した。かなり「独立独歩する」民営企業家または農民企業家としての孫大午さんもその名を全国に馳せた。彼はかつて北京大学に招かれて講演を行ない、「三農問題」(農業、農村、農民の問題)について大いに語り、農民のためにものを言い、彼の言論は多くの専門家の間かなり重視された。

孫大午さんはかつてインターネットにおいて関連主管部門の自分に対する様々な不適切な取り扱い、例えば自分の付属企業に対し、「商工業局はブタと飼料を制限し、ブタを暑さのために死なせ、1車分の飼料を腐敗させてしまっったこと」、 「ある局は企業を制限し、お金を出さないなら違法行為だ」など率直に述べた。 これらの問題についての率直な発言は大ききな反響を引き起こした。

孫さんを逮捕したことは社会各界の民営企業の融資難および生存環境に対する深層からの思考を引き起こした。企業界と学界の呼びかけとインターネット利用者たちの陳情のおかげで、孫大午さんは最後に10万元の罰金を課され、4年の猶予というように軽く処分された。

胡星斗北京理工大学経済学教授はインタビューに応じた際、中国には孫大午さんのように「企業を大きくしたため、政府にいいがかりをつけられた」私営企業家がたくさんおり、間もなく公布される物権法は彼らの合法的な私有財産により良い保護を提供することになろうと断言し、さらにつぎのように語った。

外国の個人企業と違い、中国の個人企業家は経営の中に短期的行為が存在し、企業を大きくすることが名誉なこととなると同時に、政府側から面倒なことがもたらされることを懸念している。多くの私営企業の支配人は自分の資産を生産規模の拡大に用いるより、むしろそれを国外へ移転した方が良いと考えている。中国の私営企業の中に、企業の株式が登場する際、地方政府の役人に株権を贈呈することを余儀なくされ、国有企業に類似した財産権がはっきりしない状況も存在している。

この数年間、中国の一部の著名な経済学者は民営企業「原罪説」を打ち出し、民営企業家の「最初のバケツの金」を追及することを求めている。郎咸平氏を代表とする経済学者は、中国の大多数の私営企業には国の資源を使用して急速に財産の蓄積を行う行為が存在し、特に80年代に置いて、現在、おカネで罪を償うことは民営企業の原罪問題を解決する唯一の方法であると見ている。

胡星斗教授は、物権法の公布は個人企業家に1粒の心を落ち着かせる薬を服用させることができ、中国の私有経済の発展と経済の成長を促進することに役立つものであると見ている。政府の統計データによると、私営経済の数は企業総数の57%を占め、6400万の就業チャンスを提供している。

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