中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は3日の定例記者会見で「反テロ法の制定は中国の内政であり、米側が正しく、冷静に、客観的に受け止めるとともに、情報セキュリティー問題関連の議論に建設的に参加することを希望する」と表明した。
――オバマ米大統領が3日のインタビューで中国の反テロ法案の情報セキュリティーに関する部分に懸念を表明し、政策の調整を求めたことについて、コメントは。
反テロ法の制定は中国にとって法による国家統治の重要なステップであり、中国政府にとってテロを防ぎ、取り締るうえでの必然的要請でもある。草案の指摘された部分は、現在の国際的な対テロ情勢と国内の対テロ活動の実際の必要性に基づき、また関係国の立法経験と手法を参考にしたうえで打ち出したものだ。この立法は中国の内政であり、米側が正しく、冷静に、客観的に受け止めることを希望する。
情報セキュリティー問題に関して、少し前にメディアは他国のSIMカードメーカーのコンピューターにスパイウェアを埋め込んで監視を行っていた国があることを暴露した。これは最近続々と明らかにされている事例の1つに過ぎない。各国は共に情報セキュリティー問題に強い関心を抱き、措置を講じて自らの情報セキュリティーを確保してもおり、これは何ら批判すべきことでない。
中国側は情報技術の優位性を利用して、または情報技術製品提供による便宜を利用してサイバー監視を行うことに一貫して断固反対しており、国連の枠組みでサイバー空間の国際ルールを定めることを一貫して支持し、推し進めている。現在、サイバー空間でのもめ事が頻発しており、各国の行為を指導する統一的な規範を早急に定めることがとりわけ重要となっている。中国は関係国と共に2011年9月に「情報セキュリティー国際行動規範」草案を国連総会に提出し、今年1月にも新たな草案を提出した。これはサイバー空間の平和と安定の維持を趣旨に、国家主権の尊重、内政不干渉、紛争の平和的解決などの原則を堅持したうえで、インターネットの公正なガバナンスを強化し、サイバー空間の信頼醸成措置を確立することが目的だ。米側がこれらに関する議論に積極的に参加し、できるだけ早く国際的なコンセンサスを形成し、平和で安全な、開かれた協力的なサイバー空間秩序を共に構築することを希望する。
「人民網日本語版」2015年3月4日 |