天津市浜海新区の危険化学品倉庫で起きた大規模な爆発事故は、今なお厳戒ムードの中で救助活動が続けられている。この事故で国内外の企業にはどれほどの損失が出ただろうか。保険会社はどれくらい損害を賠償することになるだろうか。こうした問題について調査を行った。「環球時報」が伝えた。
▽自動車メーカーの経済的損失は40億元
今回の爆発で、天津に物流を集中させてきた自動車メーカーは多大な損失を被った。統計によると、中国の輸入自動車の約40%が現在は天津港を経由しており、2014年に同港経由で輸入された自動車は50万台を超えた。爆発で新車数千台が被害を受け、グローバル自動車メーカーは目下、損失の評価作業を急ピッチで進めている。米国のデータサイトが14日に伝えたところでは、組立が終わってラインオフしたばかりの新車約8千台が損壊し、韓国のヒュンダイ、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)、フランスのルノー、日本のトヨタなど各メーカーが被害を受けた。メディアの予測では、直接の経済的損失は40億元(約777億円)に上るという。
韓国聯合ニュースが16日に伝えたところによると、ヒュンダイは約4100台が爆発で焼け、被害金額は1600億ウォン(約168億円)に上り、ルノーやVWを上回る損失が出た。ルノーは新車1500台が被害を受け、経済的損失は3300万ドル(約41億円)に上り、VWはビートルを含む各車種2700台が焼けて鉄くずになり、「正確な数字はまだ確認できていない」という。
トヨタの責任者は16日に取材に答える中で、トヨタの車両が何台焼け、損失がどれくらいだったかは、「まだ統計を取っているところで、今は明確なデータはない」と述べ、それ以上の情報を明らかにしなかった。富士重工業株式会社は爆発現場から約2キロメートルの地点にある車両保管場所にあった新車約100台が被害を受けたが、責任者は具体的な被害金額について、「統計中でまだはっきりしない」としている。天津港で出荷待ちをしていたマツダの新車の一部も被害を受け、米フォードと日本の日産も港湾エリアに保管していた車両の被害状況を調査中だ。
|