ある仲介会社のマネージャーが話したところでは、よい仲介業務には長年にわたる業界でのつながりがものをいうのだという。業績を上げている店舗をみると、もうけを生み出す取引のほとんどを2-3人の優秀な社員が手がけている。一般的にいって中核となる社員の売上高は店舗全体の売上高の70-80%を占めており、取引が不調な時、仲介会社はできる社員を残してコストを引き下げることに重点を置く。普通の社員は一般的に事業が不調な時には収入が減り、自分から会社を去っていくので、個別にリストラを行う必要はそれほどない。
双井のある仲介店舗では、1時間に店を訪れる人が3人に満たない上、二言三言たずねるとすぐに出て行ってしまう。仲介店舗に勤める張さんによると、今は様子無のムードが濃厚で、不動産価格は下がると思っている人が多い。業者としては絶えず情報を更新して、価格を維持し、早く取引を成立させたいと思っているが、取引は順調にはいかない。首城国際センターにある420万元(約6874万円)の物件は、オーナーが売り出しから1カ月の間に2回値下げを行い、1回あたり5万元(約81万円)を値下げしたという。
▽3カ月後 北京にも仲介店舗閉店の波?
鏈家の不動産市場研究部がまとめた統計によると、今年の労働節(メーデー)連休に、北京市の中古住宅のネットワーク取引件数は31件にとどまり、前年同期比82%減少して、過去約6年で最低となった。また4月の取引件数は7616件で、春節期間を除いた約11カ月間で最低だった。
同研究部の張旭さんによると、新規増加の顧客資源の変化の状況であれ、労働節期間の中古不動産市場の状況であれ、不動産購入予定者の様子見のムードを反映してなんら改善がみられない。購入予定者の多くは価格はもっと下がるとみており、こうした値下げ観測が様子見の状態を招いた主な原因だという。
だからこそ、多くの業界関係者が次のような見方を示す。これまでの不動産市場の調整に基づいて推測すると、不動産市場が今後3カ月以上低迷すれば、北京の仲介会社も調整を迫られ、2008年の不動産業の調整で出現したような中古取り扱い店舗の閉店ラッシュやリストラの波が再び訪れる可能性がある。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月16日 |