「中国発展高層フォーラム2014年—2014年の世界経済情勢見通し」が22日から24日にかけて北京で開催された。今回のテーマは「改革を全面的に深化させる中国」で、新しいタイプの都市化、財税体制の改革、社会保障体制の建設、開放型経済体制の建設、国有企業の改革といった一連の重要問題について討論を行った。出席した国務院発展研究センターの劉世錦副主任は、中国経済はモデル転換の時期にあり、現在は財政金融リスクのコントロール、非貿易部門の効率向上、新たな成長分野の模索の加速という3つの課題に直面しているとの見方を示した。人民網が伝えた。
劉副主任は、当面の財政金融リスクは地方の資金調達プラットフォーム、不動産、生産能力の過剰な産業、シャドーバンキングなどの分野に集中している。リスクはそれぞれに絡み合い、連鎖し合って、リスク波及のループを形成しているとの見方を示した。
非貿易部門の効率の効果的な向上について、劉副主任は次のように説明した。発達した経済体と比べると、中国の非貿易部門の効率はまだ低く、とりわけ行政が関わって独占状態にある非貿易部門、インフレ設備、基礎的産業の効率が低く、資源配置のねじれが特に目立つ。こうしたねじれが正されれば、中国の非貿易部門の効率の向上、さらには部門全体の効率の向上には大きな可能性があるといえる。
劉副主任は新たな成長分野の模索の加速について、「さまざまな形式のイノベーションを促進する必要があり、たとえば教育、医療、文化などの分野の新たな成長源は潜在的な需要が認識され、誕生が促されているといえる。またインターネットショッピング、太陽光発電なども新しい技術の登場によって誕生が促されているといえる。このほか省エネ、節水、クリーンエネルギー、汚染物質排出削減などのグリーン産業は、既存の突出した問題に対処し新たな成長源を模索する中で生まれたものだ」と話す。
劉副主任によると、イノベーションの加速は新たな成長分野を開拓する上でより重要なルートであり、ここ数年の中国ではイノベーションをめぐる地域の資源が集中する傾向があり、一部のイノベーション地域やイノベーション都市の発展が促進されてきた。世界との技術的な開きが縮まるのにともない、これまで技術を模倣し追いかけていた中国の役割が徐々に変わりつつある。一部の分野では先行者と一緒に走るケース、時には先を走るケースが増えることが予想されるという。
「人民網日本語版」2014年3月24日 |