人民元の対米ドルレートは週に入ってから低下傾向が続いており、20日も低下して基準値は1ドル=6.1460元で引け、前営業日より0.19%低下と大幅に低下し、今年の低下幅の記録を更新した。人民網が伝えた。(1ドルは約102円)
あるデータによると、スポットレートで計算すると、20日までに今週の元の対ドルレートは1.24%低下し、年明けから3カ月足らずで累計2.79%低下した。
あるアナリストの見方によると、人民元基準値の20日の暴落はドル指数(USDX)の上昇と関係がある。米連邦準備制度理事会(FRB)は金利について話し合った連邦公開市場委員会(FOMC)の記者会見で、金利引き上げの大まかな時期を示した。
FRBは19日、毎月の債務資産の購入規模を100億ドル減らして550億ドルにすると発表した。この情報が好材料となり、ドル指数は約1%上昇して80に達した。またFRBは量的金融緩和政策(QE)の規模縮小から約6カ月後に金利を引き上げるとの方針を示し、金利が前倒しで引き上げられることへの期待が高まった。
2月中旬以降、人民元の値下がりが常態となっている。中国人民銀行(中央銀行)がこのほど発表した情報によると、3月17日に人民元の対米ドルレートの変動幅が1%から2%に拡大されると、4日連続でレートは低下したという。
ある専門家は次のようにみる。中国経済の年初の弱まりが最近の人民元の継続的低下の土台となり、監督管理層の誘導と売り急ぎムードが短期的に作用し、FRBの債務購入規模の縮小が影響して、人民元が一層下落することになった。
また同専門家によると、人民元の低下は今は問題ない範囲に収まっている。人民銀は低下傾向が中国の金融システムの安全性を脅かさない限り、流れに逆行して干渉することはしないという。
現在、人民元の低下が不動産市場や株式市場などにおける国内資産価格の上昇を阻む強大な力になろうとしている。また一連の即時決済を行う輸出企業は人民元低下によって利益を得ることになる。
「人民網日本語版」2014年3月21日 |