中国(上海)自由貿易区が正式に認可されると、全国各地で自由貿易区申請ブームがわき起こった。このほど開催された地方の両会(人民代表大会と政治協商会議)では、沿海地域、中部地域、国境地域の10数カ所が自由貿易区申請を今年の重点活動に組み込んだ。ある権威筋の情報によると、これまでに地方の自由貿易区12カ所が国務院の承諾を得て、現在では複数部門・委員会による共同の調査研究の段階に進んだという。「経済参考報」が伝えた。
同権威筋の話によると、地方ではまず初歩的な構想を組み立て、それから国務院に申請を出す。国務院の承諾を得ると、複数の関連部門が主導して地方の調査研究をスタートし、具体的なプランについて繰り返し論証を行い、意見交換や修正作業を進める。このプロセスには長い時間がかかり、大体一年以上かかるという。
現在、天津市と広東省で調査研究が終わった以外は、ほとんどの地方の自由貿易区は調査研究の段階に入ったばかりだ。同権威筋によると、基本的に数の制限や時間的な要求といったものはなく、準備がしっかりできた自由貿易区は認可する方針だ。だが「自由試験区」というものは、一気に大量に認可するようなものではない。そうなれば「試験」区の意義が失われる。実際のところ、一部の地方はプラン初稿を提出する時にはこれまでの考え方に縛られており、多くの優遇政策を求めるが、真にイノベーションを体現しているところは少なく、草稿を何度も書き換え、2回も3回も修正を加えてやっと改革・イノベーションのひな形ができあがるといった具合だという。
一方には自由貿易区のイノベーション牽引への期待や基準の高い要求があり、もう一方には自由貿易区を勝ち取りたいという地方の抑えがたい欲求がある。このたびの地方の両会では、自由貿易区がしばしば言及されるキーワードになった。公開された統計情報によると、浙江省、広東省、天津市、蘇州市、無錫市、山東省、遼寧省、河南省、福建省、四川省、合肥市、広西チワン族自治区、雲南省を含む地方10数カ所が、自由貿易区申請を2014年の政府活動報告における重点活動に位置づけたという。
「人民網日本語版」2014年1月22日 |