◆最盛期を演出
中国ネットリサーチ最大手・艾瑞諮詢集団(アイリサーチ)が発表した2011−2013年中国ネット通販取引規模データによると、毎年の第1四半期の増加率(前四半期比)は、前年の第4四半期を下回っている。2011年第1四半期の全国ネット通販規模は、前四半期比で2.7%増のみとなった。2011年第4四半期は15.5%増であったが、2012年第1四半期は10.2%増に低下した。2013年第1四半期に至っては、マイナス成長となった。
同社は、「近年は第4四半期に、11月11日の独身の日や、12月12日のセールによりネットユーザーの消費力が引き出されており、第4四半期のネット通販の取引規模が通年のピークとなっている。また第1四半期は春節の長期休暇による影響を受け、販売の閑散期となっている」と分析した。各ECサイトは、春節前にショッピングの雰囲気作りに取り組み、最盛期を演出するため躍起になっている。ECサイトは宣伝の中で年越し用品の範囲を出来る限り拡大し、春節前に中国人消費者が集中的に物を購入する習慣を十分に活用し、販売業績を伸ばそうとしている。食用油、肉、野菜、電子製品、マタニティ・ベビー用品、衣料品、靴・帽子類、アクセサリーばかりでなく、さらには書籍や音楽にいたるまで、ネット通販で販売されているほぼすべての商品が年越し用品になっている。
ECサイトは近年、物流業界の発展を促しており、宅配便が3・4線都市にも届くようになった。現在の宅配便は、人よりも年越し用品を先に「里帰り」させられるほどになっている。中国最大の家電量販店である蘇寧雲商のECサイト・蘇寧易購は今年、春節の長期休暇の特徴を利用し、「大晦日も休日返上、年越し用品が先に里帰り」というキャッチフレーズを打ち出している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月17日 |