■米政府機関閉鎖

今年初めに「財政の崖」問題で一進一退を繰り返したのに続き、10月に米議会両党は財政予算と債務上限交渉でも対立して譲らず、政府機関の「閉鎖」を招き、デフォルト（債務不履行）リスクが高まった。16日間の政府機関閉鎖の後、両党は妥協した。だがこれは政府機関閉鎖と債務上限問題の期限をそれぞれ来年1月15日と2月7日まで延期しただけで、赤字削減問題をめぐる両党間の溝が埋まったわけではない。今後両党の交渉がさらに膠着し、来年初めにデフォルトリスクの上昇と政府機関閉鎖が繰り返される可能性は排除できない。これによる不確定性は再び市場の信頼と米国経済の見通しへの打撃となる。