統計によると、1月から11月までの全国の固定資産投資は前年同期比19.9%の増加となり、増加率は1月から10月までの数値からわずかに0.2ポイント下がった。月間経済成長の代表的指標である一定規模以上の工業企業(国有企業及び売上500万元以上の非国有企業)の付加価値額は11月、価格変動の影響を除いた実質値で前年比成長率10%を記録した。
中国国際経済交流センター諮問研究部の王軍・副部長はこれについて、マクロ経済全体が安定的に良い方向に向かっていることと同時に、第4四半期に入ってから経済の回復力がわずかに弱まっていることを示していると指摘する。各地と各部門は最近、生産力過剰の問題解消を産業構造調整の重点中の重点と位置付けており、このことも市場主体の投資の意向に影響したと見られる。現在の状況から考えると、「通年全社会固定資産投資18%増」という年初に打ち出された目標を実現するのに大きな問題はない。これを土台として、来年の投資成長速度も総体的に安定を保つと見られ、投資構造の改善を通じて経済の内生的動力を増強することが要点となる。
11月の全国の消費財小売総額の成長率は13.7%で、成長率は前月比0.4ポイントの上昇となった。消費財小売総額の前年比成長率の曲線グラフを見ると、今年1月から11月までの消費の前年同月比成長率は12%から13%を保っているが、成長率は昨年よりもいくらか鈍化している。
王副部長は、「11月単月の消費データは予測を上回っており、これには最近の物価上昇の加速の影響が見られる」と指摘する。今年年初以来、消費成長率が総体的に鈍化している原因は主に、上半期のマクロ経済の圧力や企業収益の不振、住民の収入増加の不振などが考えられる。また政府による「三公消費」(公務海外出張、公用車、公務接待)の抑制や腐敗取り締まりの強化も、一部のハイエンド消費や集団消費の低下につながったと見られる。
商務部(商務省)の高虎城・部長(商務相)は、消費成長率はいくらか低下しているものの、消費市場にはまだ活力があり、通年の消費は13%以上の成長となる見込みだと指摘する。同時に、消費の目玉となる新たな分野も少しずつ形成されている。消費構造から見ると、中国ではサービス供給が不足しており、家政サービスやレジャーサービス、文化産業などのサービス消費にはまだ大きな成長の余地がある。商品市場から見ると、住宅や自動車などの従来の消費の中心分野は制約を受け、成長が鈍っているものの、新型電子製品やスマート家電は急速に成長している。消費方式から見ると、インターネット消費は非常に急速な成長を見せている。専門家によると、来年第1四半期の中国経済は穏やかな滑り出しとなる予想で、政策による経済成長から市場内生力による成長への転換をさらに加速していくには、改革の推進的役割が必要となる。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年12月12日 |