前出の中興通訊の責任者によると、中興のLTE端末製品は現在、世界規模で大規模な布陣を敷いており、世界で20種類以上のLTE端末を販売している。海外でのLTE商用化の豊富な経験が、国内のプロバイダーへのよりよいサービスの提供を助けることになるという。
世界の通信産業市場をみると、4G分野で他国に先駆けて布陣を敷き、長年にわたって経験を積んできた中国企業は、中国市場での業務開拓に向けた十分な土台を備えており、世界市場に新たな変化をもたらす可能性がある。中興通訊を例に取ると、4G研究に着手したのは2008年のことで、現在はLTE端末の中核技術を多数掌握し、4GのLTE分野で取得した基本的な特許の件数は世界の通信メーカー全体の7%を占める。
華為によると、2010年以降、華為は関連分野の中核的基準をめぐって428件の提案の承認をサポートし、これは世界全体の約20%に上る。また華為の関係者90人以上が、グローバル標準機関100機関以上で議長や副議長などの重要職務を担当している。
4Gの到来は、通信設備産業に変化をもたらしただけでなく、プロバイダーの商品・サービス構造の調整や利用者の消費の牽引のきっかけにもなった。業界で一般的に採用されているARPU値(1契約あたりの平均売上高)を例に取ると、2Gから3Gへのバージョンアップで、WCDMAネットワークを運営する広東聯通のARPU値は100元を超えるとともに、通話を中心とした経営から通信を中心とした経営への転換を達成した。中国移動が広東省で試行したセットプランをみると、4Gのプラン料金は128元からと高額だ。
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