明治乳業は先月末、中国大陸市場での粉ミルクの販売停止を発表したばかりだが、15日になり中国大陸市場で低温殺菌牛乳・ヨーグルトを販売すると突如発表した。1カ月内の市場回帰は、あまりにも「ドラマチック」すぎる。乳製品業界専門家の王丁棉氏は、「非常に複雑な原因が存在する可能性がある」と指摘した。広州日報が伝えた。
近頃、外資系粉ミルクブランドが活発な動きを見せている。日本3位の粉ミルクブランドの和光堂はこのほど、台湾系食品大手の康師傅と提携し、中国大陸市場で粉ミルクを販売するための準備を進めている。ニュージーランドの粉ミルクブランド「Green Zoo」は14日、低価格製品で中国大陸市場に進出することを発表した。外資系粉ミルクブランドは監督管理の強化を恐れておらず、中国大陸という巨大な市場を争奪する決意を固めているようだ。
明治乳業は先月末、中国大陸市場での粉ミルクの販売停止を発表したばかりだが、15日になり中国大陸市場で低温殺菌牛乳・ヨーグルトを販売すると突如発表した。
明治乳業の新商品は、12月1日より華東地区で発売を開始する。明治乳業によると、中国大陸部の牛乳・ヨーグルト市場の高度発展に伴い、同社は2011年に完全子会社の明治乳業(蘇州)有限公司を設立し、低温殺菌牛乳・ヨーグルトの生産の準備を整えた。今回の新商品は同子会社が生産し、明治乳業貿易(上海)有限公司が販売代理店となる。新商品は上海・蘇州・杭州・寧波で先行発売される。
◆一カ月内に急展開
牛乳・ヨーグルトは明治乳業の中核事業であるが、同社はこれまで中国大陸市場で事業を展開していなかった。粉ミルクの他に知名度が高い事業は、チョコレートやアイスクリームなどのお菓子事業となっていた。明治乳業は今回の新商品に対して、2020年に中国大陸市場で7億元(約112億円)の売上という目標を設定した。
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