数年前まで、独身の日(11月11日)と呼ばれる記念日があることをほとんどの人が知らなかった。だが数年後の今、この日は単なる記念日にとどまらず、電子商取引(eコマース)産業とネットショッピング利用者にとっての「歓喜の祭り」になっている。中国新聞網が伝えた。
国務院の李国強総理は10月31日、自ら主催した経済情勢座談会の席で、ネット企業経営者の馬雲氏を賞賛するとともに、阿里巴巴や淘宝などのeコマース企業の独身の日戦略を賞賛し、「あなた方は消費のタイミングを作り出した」と述べた。
李総理は同座談会で、若い起業家の勤勉さや揺るぎのなさに感動すると述べた。またeコマースのビジネスモデルを認めると述べ、ネット上で熱い議論を巻き起こした。人々の間では、今年のネットショッピング繁忙期により多くの関心と期待が集まっている。
▽独身の日に「新たな経済神話」出現か?
独身の日が近づき、大手eコマースプラットフォームは「祭り」を今か今かと待ちかまえている。馬氏が座談会で述べたところによると、昨年は11月11日の一日だけで売上高が200億元に迫った。今年は300%を突破する見込みだ。ネットがつながらなくならないよう、淘宝は現在、ネットショッピングの流通量を適度に制限することを検討中という。
だが馬氏が話題にしているのは淘宝網だけのことだ。独身の日はもはや、馬氏が一人で戦ってどうにかなるものではない。京東商城、当当網、蘇寧易購、国美在線など大小さまざまなeコマースプラットフォームが、この祭りの分け前にあずかろうと勢い込んでいる。
インターネットショッピングの爆発的な発展は、物流産業にも波及した。昨年は淘宝と天猫だけで独身の日からの10日間に7200万件の貨物を発送し、記録を塗り替えた。ある業界関係者の予測によると、今年の独身の日期間(11月11-16日)には、産業全体で処理する貨物の数は3億2300万件を超え、最も多い日には7千万件を突破する可能性があるという。
現在、独身の日は単なる記念日ではなく、ショッピングの祭典となり、eコマース企業が共同で関わる日となり、また若い人々が興味を抱く話題となっている。このような人為的に作られた記念日には、新しい経済の内需拡大における強いパワーが体現されている。馬氏の述べるように、独身の日をめぐる動きはこれまでのビジネスモデルでは想像もできなかった光景だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年11月7日