このような料理をうまく作ることが、日本料理の料理人にとって最大の試験になっている。しかも、お客に食べ物を提供するだけのことが一つのプライドとなっているのだ。美食の定義は人によって違うが、料理人によって同じ魚と米を使っても出来上がってきた寿司は違う。ある意味から言えば、高級寿司を購入することは、寿司を作った人がこの技を獲得するために使った時間をも購入することだ。一人の寿司職人が独り立ちするには少なくとも10年間の修行が必要だ。
たくさん触れることが、寿司を理解するために最も大切で確実な道だ。この道30年以上の寿司職人であるKobayashi Tomohikoさんは「寿司の良し悪しは作り手の経験による。美味い寿司のためには何度も試食することです。何がいいかわかれば、体も心もこの点を会得できます」と語る。
日本料理を通して経営者の客に対する尊敬や謙遜を感じることができる。有名な「割烹雄」という日本料理店では、門を入ると赤いお面がみえる。これは日本の伝統的なもので「天狗」という人物だ。長い鼻が傲慢な性格を表しているが、だがここの割烹雄のお面は鼻がとても短く、永遠に傲慢にならないことを表しているという。顧客第一で和服を着たスタッフは客を門の外に送り出すまでサービスが行き届いている。
Sushi Oyamaの経営者である大山武雄の話では、来店する顧客の多くは日本料理がわからないので、品質とサービスはもちろんこの食事の体験と身分や購買力とのマッチングに気をつけているという。(編集EW)
「人民網日本語版」2013年11月1日 |