一方、米誌フォーチュンは8日「中国は厄介な局面に直面している。中国は米国の政策への干渉を望んでいない。もし債務上限闘争で一方を支持すれば、中国は今後の交渉で困難に直面する恐れがある」と指摘した。
ワシントンの膠着状態はどう収束するのか。米紙ラスベガス・サンはいくつかの可能性を指摘した。(1)ベイナー議長が妥協する。だがこれによってベイナー氏は議長の座を失う可能性がある。(2)双方ともに多少の妥協をする。民主党はいくつかの譲歩が可能だが、オバマ大統領は債務上限問題と政府機関閉鎖問題で協議はしないと繰り返し強調している。(3)予算問題で両党が大きな取引をする。だがこれは考えにくい。(4)オバマ大統領が妥協する。多くの共和党議員はオバマ大統領はデフォルトを回避するために譲歩すると考えている。だが民主党議員はオバマ大統領は立場を堅持すると考えている。(5)デフォルトに陥る。その後の経済への影響および市民の反発によって議員らは債務上限を引き上げて、全ての債務を履行することに慌てて同意する可能性がある。
米国は本当にデフォルトに陥るのだろうか?日本のNHKは「米国がデフォルトに陥った場合、最も懸念されるのは米ドルの信用が揺らぎ、円が上昇することだ。これは日本の輸出産業にとって大きな打撃となり、日本経済回復の基礎が揺らぐ」と指摘した。株式アナリストの黒岩泰氏は日刊ゲンダイで「もし米国がデフォルトに陥れば、世界経済はパニックになる。債券も株も売れさえすればすべて売られ、現金に換金される。最も重大なのは、信用できるものがなくなることだ。銀行への取り付け騒ぎや、預金封鎖などの問題が生じかねない」と指摘した。カナダ紙オタワ・スィティズンは「米国は世界最大の債務国だ。その債務規模は2008年9月15日に破綻したリーマン・ブラザーズの負債総額5170億ドルの20数倍だ。もし米国がデフォルトに陥れば、その破滅的衝撃波はブラジルからチューリヒまでを覆う」と指摘した。ロシア紙イズベスチヤは「デフォルトによって米ドルはアジア太平洋地域から締め出される危険に直面する恐れがある」と報じた。
アイリッシュ・インディペンデント紙は8日「米国は1790年以降デフォルトに陥ったことがない」と指摘。「今日もしデフォルトに陥るとすれば、それは『技術的なもの』であり、償還能力がないからではなく、償還したくないからだ」とのJPモルガン・チェースのアナリストの話を伝えた。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年10月11日 |