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北京週報>>経済  
世界金融危機から5年来の中国経済

中国で金融危機は発生するか?

米国に端を発した世界金融危機で、中国のエコノミストらは「ますます国際化する中国の金融業にも、米国に類似した金融危機が起きるのではないか?」との憂慮を抱くようになった。こうした憂慮はまったく根拠のないことではない。現在中国経済に見られる信用貸付と不動産価格の高騰、金融派生商品の増加といった状況は、世界金融危機前の米国と相似している。

さらに懸念となっているのは、中国経済に世界金融危機対応により生まれたリスクが存在することだ。中国社会科学院経済研究所副所長の張平氏によると、中国では、危機対応措置後、金融の不確定性と産業構造調整との摩擦がますます大きくなった。2008年の中国の危機対応策により、金融機関とすべての投資主体がいっせいに長期投資に乗り出し、高速鉄道建設、インフラ建設、不動産などのプロジェクトに大量の資金が投じられた。外貨準備増加に伴う自国通貨放出額の減少に、中央銀行の救援策の遅れが重なれば、金融危機が出現するだろう。

中国社会科学院世界経済・政治研究所国際投資研究室主任の張明氏は、「中国の現在の全体的レバレッジ率はコントロールされており、全体負債率のGDPに占める割合は200%と、世界各国では中程度に属する。しかし中国企業の負債は高すぎ、GDPに占める割合は100~150%に達している。企業の巨額債務と対応して起きたのが生産能力過剰で、外需の疲弊が続けば、金融危機を引き起こす可能性がある。

今年6月20日に各銀行間に発生した「資金不足」で明るみに出た流動性問題は、社会に対し深刻な金融リスクを警告した。

しかし、「中国では、少なくとも今後数年、十数年は金融危機は発生しないだろう」とする人もいる。中国人民大学国際通貨研究所副所長で中国農業銀行チーフエコノミストの向松祚氏は、中国で金融危機が発生する可能性は小さいと見ている。まず、中国政府の金融・経済分野に対する管理統制力と動員力は極めて高い。金融危機は通常政府が制御不能な状態にならないと発生しない。次に、中国政府は膨大な国有資産を保有しており、国有企業はまずまずの実力があり、国有地の価値は高く、どんな危機要因もその萌芽期に消滅させる能力があるはずだ。さらに重要なことは、シャドーバンキングを含む中国の金融業は、全体的にまだ実体経済をめぐる実体金融であるため、欧米の金融業が実体経済から解離したために起きたような金融バブルが発生する可能性はそれほど大きくない。

エコノミストたちは2008年に米国で金融危機が発生することを予測できなかった。そして中国が同じ失敗を繰り返すかどうかを予測することも不可能だ。しかし、警告は結局のところ益あって害はない。中国の金融業にとって、転ばぬ先の杖として制度の整備と監督管理の強化を行うことは、その国際化の過程で必ずやり遂げなければならないことである。

「北京週報日本語版」2013年10月8日

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