盛り上がりに欠ける消費、投資が疲弊
欧州も消費税率が高いが、一般的には1%幅の調整を行い、日本のように1年で3%、2年で5%引き上げるケースは稀だ。5%は一般人にとって大幅な調整だ。そして、増税後の景気がどうなるにせよ、増税前は駆け込み消費が生じるはずだ。しかし東京では現在、この現象がほとんど見て取れない。
人口減少が続く日本において、何年も前から子供の成長に備え家を買う人は少なく、差し迫った必要がなければ購入しようとしない。
日常生活において、日本人は消費の意欲を完全に失っている。東京都の主婦の坂井さんは、「家にはもう何でも揃っており、消費税のために事前に必要のないものを買うはずがない」と語った。
1997年の消費増税前に、企業側はスローガンを掲げ、消費税に関する状況に注意を促した。しかし現在の日本ではこの光景がほぼ出現しておらず、日本人はこれまでと変わらぬ暮らしを送っている。
投資についても同じく楽観視できない。安倍首相の就任以来、円相場は2−3割下落しており、日本企業は本土生産が可能になった。しかしかつてデジカメ、プラズマテレビ、半導体の製造に従事していたメーカーは、前回の円高の時期に一定規模の生産を行っておらず、工場全体が操業停止の状態に追い込まれていた。今後再び円高を迎える可能性については誰も断言できず、経営者の投資が非常に慎重になっている。高橋氏は、「企業の投資の意欲を少しでも実感できれば、日本経済が回復を始めると判断できるが、私はその兆しを本当に目にしていない」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月25日
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