日本経済新聞は9月17日、日立製作所が2013年度内に中国の吉林省長春市に鉄道車両用の電機部品を生産する新工場を建設すると伝えた。投資額は約10億円。北京市でも、同社は現地企業と合弁会社を設立し、中国の信号システム事業に参入する。日立が中国で鉄道分野の大型投資を行うのは約10年ぶり。
2011年に温州で高速鉄道事故が起きてから、中国政府は鉄道分野の入札募集を中断してきた。日立は2012年に新工場を稼動させようと力を入れたが、中国の投資凍結により計画は中止せざるを得なかった。中国政府は今年に入って鉄道建設計画を再開。日立は7月以降、中国から電機製品の注文を受けており、その規模は数億円に上る。そのほか、東洋電機製造も四川省から地下鉄の電機製品の注文を受けた。
日本企業が注文を受けたのは2年ぶりとなる。中国からの日本企業への発注は増えている。中国政府は、時速250キロを超える高速鉄道など、159本の中・高速鉄道の建設を計画中だ。また、中国の高速鉄道の総営業距離は2015年に1万6000キロに達するとの分析もされている。
中国政府は車両と部品の国産化を急速に進めており、日本企業が鉄道車両分野に踏み入るのは難しいが、安全な技術に重要な部品分野には依然としてビジネスチャンスがある。高速鉄道事故の発生後、日本の安全な技術に対する評価も高まっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月23日
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