崔氏は「製造業指数の上昇によって全てを説明することはできない。製造業関連企業の現在の発展状況から見て、中国製造業の発展は一貫して『良くも悪くもない』からだ。外国の機関の楽観的予測は、中国市場の最近の反応に基づく判断と考えられ、一体どれほど精確なのか今はまだ判断できない。否定できないのは、こうした予測は中国経済に対する世界の信頼が増したことを物語っていることだ」と指摘した。
注意すべきなのは、中国国家統計局が月曜日に2012年のGDP成長率を7.7%に下方修正したことだ。これは2003年以降初の下方修正だ。投資銀行と比べ、中国当局はより慎重な姿勢だ。
■政策:依然緩和
ゴールドマン・サックスの報告は、中国政府が向こう数四半期、緩和的なマクロ政策の立場を維持し、下押しリスク管理の政策手段を金融緩和ではなく財政手段に転換するとも予測した。
李克強総理も先日のASEANフォーラムで「中央政府の実施する政策措置により、中国市場の自信は改善し、経済統計は上昇に転じている」と指摘。「われわれには今年の経済成長目標を達成する条件と能力がある」と述べた。
白氏は「国は民生分野の一連の政策措置を打ち出した。バラック密集地の再開発、インフラ整備、交通建設によって短期的に経済成長が安定すると同時に、長期的なメリットが生じる。国は一段と金融体制改革を推進し、民営資金の参入規制を緩和し、民間資金を活性化すると同時に、実体経済分野へと資金を誘導する」と予測した。また「新型都市化細則を発表すると同時に戸籍制度改革を行い、農村の生産力を解き放つ。最後に、財政・税制改革の深化、政府審査・認可手続きの簡素化により、市場の活力を解き放つ」と強調した。
「中国経済は下げ止まりと回復の過程にあり、積極的なマクロ政策の影響で、将来的に一層の好転が見込まれるが、緩和的な金融政策を継続せざるを得なくなり、インフレ圧力が強まるかもしれない」と白氏は補足した。
ゴールドマン・サックスは他のアジア諸国の経済成長率予測も調整した。インドのGDP成長率予測を2014年度は6%から4%に下方修正、2015年度は6.8%から5.4%に下方修正した。タイのGDP成長率を2013年は4%に下方修正し、2014年は4.3%に下方修正した。マレーシア、インドネシア、シンガポールもGDP成長率予測を下方修正された。
白氏は「これらの数値から見て、アジア経済全体の状況は楽観を許さない。これには恐らく2つの理由がある。1つは米国の量的緩和の縮小がドルの環流を加速する可能性で、アジア諸国はインフレと成長のジレンマに陥る可能性がある。もう1つはこうした国々の金融緩和政策の限界効用も逓減していることだ」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年9月5日 |