アンバランスな経済発展戦略の転換。中国が現在抱えているアンバランスで不調和かつ持続不可能な経済成長の矛盾は、過去に実施してきた発展戦略がもたらしたものである。今後は機会の平等、規則の公平、権利の平等が確保された健全なシステムを形成していく必要がある。都市・農村、各地方及びその住民が基本的な公共の福祉を受けることができるよう、所得格差が是正されるようより一層力を入れる必要がある。また、経済建設、社会建設、生態文明建設の調和の取れた発展を強化すべきである。
政府牽引による政策や優遇政策の試行による改革モデルを転換する。これまでの30年あまり、中国が最も力を入れてきたのは「方向転換」であるが、これからの30年は「規範」をより重視していく必要がある。即ち、規範の取れた法治・公平・公明公正な現代的管理モデルを構築していくことである。良好な発展環境、優良な公共サービス、社会の公平さ・公正さを守る役割へと政府の機能を転換していくことを推進する。
実体経済の成長を強化。過去10年間で形成された重化学工業の過剰な生産能力、外向型の経済発展によってもたらされた海外貿易による過剰な生産能力、戦略型新興産業における風力エネルギーや太陽光発電などの過剰な生産能力はいずれも、世界経済と中国経済の減速圧力に耐え、経済のモデルチェンジ・グレードアップの痛みを乗り越えなければならない。一方で、中小企業は受注不足、人材不足、不十分な技術や資金、行き届かない規範化といった厳しい難題に直面しなければならない。実体経済は根本的かつ完全な転換を成し遂げることで初めて、生産能力過剰の問題を克服することができ、イノベーションによる牽引力を発揮する環境を整えることができる。
2012年は中国経済の「モデルチェンジ元年」となるだろう。2012年、中国の国内総生産(GDP)成長率は7.8%まで低下し、2013年には7.5%前後まで低下すると見られている。しかし、2012年は経済が減速するなか、消費率は上昇し、中国経済に占めるサービス業の割合は拡大し、研究開発力も強化され、雇用環境も改善した。つまり、中国経済が減速する過程で経済構造は合理化しつつあり、就職率は上昇し、都市・農村や地方間の所得格差は徐々に縮小し始めているのである。
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