さまざまなプラス材料によるけん引を受け、東京株式市場の株価は1カ月ぶりとなる高値を記録した。経済参考報が伝えた。
取引開始時、HSBCが発表した6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が9カ月ぶりの低水準に達した影響を受け、東京株式市場は全面安となった。しかし日本製造大手の景況感が上向き、円相場が下落するといった要因を受け、投機的な資金が押し寄せた。
日銀が四半期ごとに発表する日銀短観によると、企業の景況感を表す業況判断指数(DI)がプラスになった企業は、マイナスの企業を上回った。日銀が同日発表した企業短期経済観測調査(日銀短観)によると、6月の日本製造大手のDIがプラス4となり、3月の前回調査より12ポイント上昇し、2011年9月以来のプラスとなった。業界別に見ると、円安による輸出増により、製鉄業のDIが前回調査より18ポイント、自動車産業が15ポイント上昇した。また6月の大企業・非製造業のDIは、6ポイント上昇のプラス12となった。中小企業の製造業・非製造業DIは依然としてマイナスとなったが、前回調査よりいずれも改善された。
市場アナリストは、「日本の大企業の経済先行きに対する期待感が高まっており、投資家はアベノミクスの成功に期待している」と指摘した。一方で、「東京株式市場はこのところ続騰しているが、少し前の暴落の反動と見られる」という意見もある。
同日の外国為替市場で、ドル円相場は1ドル=99.11円から99.54円に推移した。円安は日本の輸出企業にとって有利であり、関連株の株価を引き上げている。主要輸出企業の株価の多くが上昇しており、トヨタ株は1.16%高、日産株は1.09%高、ソニー株は2.64%高となった。また金融業・保険業などの関連株の株価も好調で、火力発電や鉱産物などの株価が下落した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年7月3日 |