アベノミクスの中核は構造改革であり、財政・金融政策は補助に過ぎない。また小泉改革とは異なり、安倍首相の構造改革は、開放により改革を迫る戦略を採用している。例えば安倍政権は国内の反対を顧みず、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉の開始を宣言した。また日本がTPP交渉を早期スタートせず、TPPに加わらないならば、日本は新たな鎖国に直面すると警告した。
安倍首相はなぜこのような、開放により構造改革を迫る戦略を採用したのか。これはまず、サービス・知的財産権をより重視したTPPは、3Dプリンタ・ナノテクノロジー・モバイルメモリ・形状記憶合金といった現在の新技術変革のニーズを満たすものであるからだ。TPP加入により日本が自らのメリットを活かし、サービス・知的財産権貿易を中心とする新たな国際貿易・分業の秩序に適応し、国内の経済成長に新たな空間を提供できる。
日本国内の構造改革は小泉時代の郵政改革から、既得権益集団の阻害を受け難航している。しかしTPPの開放的なプランに加わることで、国内改革の駆け引きに外部の利益競争者を引き込むことができる。これにより国内の構造改革を阻む利益集団を打破し、国内の構造改革推進の抵抗を低減できる。これはアベノミクスが国際社会の注目を集めている、一つの重要な理由だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年5月24日
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