胡氏は創業の価値ある新興の業界について、「モバイルネットワークが流行しており、ブラックホースとなる可能性がある。携帯用ゲームやモバイルアプリなどの長者数は、例年よりも増加している。同業界は進出条件が低いことから、より多くの参入者を引きつける可能性がある」と指摘した。
■中国企業のグローバル化
胡潤研究院はこれまで中国の長者番付を発表してきたが、今年は初となる世界長者番付を発表した。潤氏は、「中国の企業家は世界進出を計画中で、世界の企業家も中国に興味を抱いているため、世界長者番付の発表を決定した」と話した。
中国はすでに、世界経済の重要な構成部分となった。中国商務部のデータによると、中国の対外直接投資規模は、2002年の27億ドルから2011年の746億5000万ドルに増加しており、年間平均増加率は26.9%に達した。2011年末、中国の対外直接投資残高は4247億8000万ドルに、海外で設立された企業数は計1万8000社に、資産総額は2兆ドル弱に達した。外資系企業の中国進出、中国企業の海外進出に伴い、中国人の資産も増加している。中国人は豊かになったが、豊かになった後はどうなるのだろうか。
胡氏は、「多くの中国人は意識していないと思うが、中国人長者はすでに世界クラスに成長し、多くの有名な長者を上回る資産を保有している。中国飲料大手・ワハハの宗慶後董事長の資産総額は、BMWの経営者と肩を並べるほどで、不動産大手・大連万達集団の王健林董事長の資産総額もナイキの経営者とほぼ同額に達している。彼らの資産総額は、ジョブズ氏の未亡人を上回っている。多くの中国人長者はすでに巨額の富を築いているが、これらの資産の保有と運用をいかに続けるべきかが、解決すべき新たな課題となっている」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年3月5日 |