「新京報」と「国際金融報」が伝えたところをまとめると、日本の財務省と日本銀行(中央銀行)は4日、国際収支の統計データを発表した。それによると、2011年末現在、中国が保有する日本国債は約18兆円(約1兆4600億元)に達し、前年比約71%増加して、過去最高に達したという。
データによると、昨年末現在、日本以外の国・地域で保有される日本国債の残高は約92兆円に達して、前年比27%増加した。うちアジア各国・地域の保有額が欧州の39%に次ぐ約31%を占めた。中国は中・長期国債を5兆6603億円、短期国債を12兆2935億円保有しており、合計約18兆円で日本以外の国・地域で最も多い。中国は10年に米国と英国を抜いて、日本以外で最大の日本国債保有国となった。
またデータによると、11年末現在、中国の外貨準備残高は3兆1810億ドルに達した。ここから、日本円建て資産が外貨準備全体に占める割合が約7%にとどまることがわかる。中国人民大学経済学院の劉元春副院長は同日、「現在、世界の通貨は変動性が高まり、グローバル経済は多極化に向けた発展が流れとなっており、中国の外貨準備の多様化は必然的な選択だ」と述べた。
昨年に発生した米国の債務上限引き上げが世界経済の「神経」を逆なでした。最終的に米国の上下両院は引き上げで一致したが、格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は米国債の格付けを最上級の「AAA」(トリプルA)から一段階引き下げ、これにより投資家の間では米国債の安全性に対する懸念が広がった。また欧州債務危機が悪化を続けたため、欧州の国債も急激にリスクが高まり、日本円建て資産は相対的にリスクから遠いということになり、投資家の人気を集めることになった。特に今年に入ってからは、欧州債務危機のさらなる悪化に伴い、日本国債がますます買われるようになり、10年満期国債の利回りは9年ぶりの低水準となった。
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