世界経済の情勢が未曾有の厳しさを増す中、いかに内需拡大と外需安定を総合的に計画するか?人民日報の記者が商務部の陳徳銘部長を単独取材した。
ーー今年、人民元の為替レートが急速に上昇し、輸出企業に影響が出た。中国は人民元を引き下げて輸出を守るべきという意見もあるが、これをどう見るか?
陳徳銘部長:人民元レート形成メカニズム改革はこの3年余り成功を続けている。為替相場は市場の需給関係の変化を反映するため、人民元に一定幅の上昇が見られたが、国際収支の不均衡を緩和し、海外貿易のモデルチェンジに積極的な役割を果たした。今年下半期はさまざまな影響を受けてドルが反発し、人民元の対ドルレート上昇の足並みは相対的に緩やかになった。それでもその他の大部分の通貨に対しては上昇傾向にある。この値動きも市場の需給関係の変動がもたらす正常な結果といえる。中国は為替相場が合理的かつバランスのとれた水準上で基本的安定を維持するよう人民元レート形成メカニズムを今後も整備していく。外部の需要が冷え込む状況下にあって人民元を切り下げて輸出を刺激してもその効果は限定的な上、取るに足らないものだ。ここ最近、一部の国で通貨が大幅に下落しているが、その輸出減少傾向は好転を見せていない。中国は人民元の切り下げにより輸出を促進することはない。国際外国為替市場の基本的安定を維持するべく、各国と共に力を尽くし、協力を強化していきたい。(編集KA)
「人民網日本語版」2008年12月24日 |