外資銀行の中国市場における戦いの幕がきって落とされた。先週、第1陣の当地登録法人営業証を受けた香港上海銀行(HSBC)、スタンダートチャータード銀行、シティバンク、東亜銀行の四行は、中国国内の100地点あまりで、今日から正式に業務を開始した。
上海東方朝刊の記者は昨日南京西路、常徳路口のスタンダートチャータード銀行浦西支店と東亜銀行静安支店へ行ってみた。週末のため休業していたが外観上はこれまでとなんら変わっていなかった。しかし、外資銀行の内部ではすでに戦闘準備は行われていたのだ。
先週の金曜、営業許可証を受けたばかりのスタンダートチャータード銀行(中国)有限公司は、上海で初の理事会を開いた。席上30年近く銀行業界で過ごしているグループ執行理事の南凱英氏がスタンダートチャータード銀行(中国)の理事会長に選ばれ、前スタンダートチャータード銀行中国区総裁の曽璟璇氏は行政総裁になった。中国区の2人の副総裁はかつて香港金融管理局副総裁の陳徳霖氏および28年の中国駐在歴のあるイギリスビジネス界の知名人の博文傑氏である。
ローカル化をさらに推し進めるために、スタンダートチャータード銀行は中国鋼鉄業界の「鉄の女」謝企華氏を独立非執行理事として招いた。この元宝鋼グループ理事長兼総裁の加入により、、スタンダートチャータード銀行の中国陣営はいっそう堅固なものとなった。謝企華氏は国際ビジネス界でも、アメリカの雑誌「フォーチュン」では2004年と2005年の世界のビジネス界女性番付で第二位、2005年には「フォーブス」誌の「世界でもっとも影響力のある女性100人」にも選ばれるなど、国内に劣らない知名度を持っている。
中国の銀行と同じ戦場で戦う日を迎えるために、この四行の外資銀行は中国における業務を広げる上ですでに多大な投入をしてきた。
現在、香港上海銀行は中国国内に35地点、スタンダートチャータード銀行は23地点、シティバンクは16地点、東亜銀行は32地点の基点を持っており、四行をあわせると100地点以上になる。これらの地点が今日から顧客を迎えるのだ。その上、彼らは精力的に拡張計画を進めているので、今年中にはこの地点の数はさらに大きく増加するだろう。
しかし、中国銀行監督会の検査がまだ終了していないので、これらの外資銀行はまだ一般の人に対する人民元の貯蓄や貸付などの業務を行うことはできない。業界内部の人の予測では早くても四月中旬になる見込みだという。香港上海銀行中国のスポークスマンが上海東方朝刊の記者に明かしたところによると、彙豊内部ではすでに準備が整っており、検査が終了しさえすれば直ちに一般の人の人民元業務を開始することになっているという。
「北京週報日本語版」2007年4月3日
|