■「講師」役は容易ではない
これまでに公表された報道を見ると、中央指導部の集団学習は基本的に中央弁公庁、関係部・委員会、関係科学研究機関により実施され、テーマ決定後に講師が選ばれる。「中南海の講師」を担当するのは容易なことではない。講師経験者によると通常約4カ月前に知らせを受けて、準備を始める。正式な講義の前に、通常3回リハーサルを行う。
2002年から今日までの10年間に、計142人の専門家が中南海で講義を行った。最多は中国社会科学院の24人、次は国務院発展研究センターの11人。そして中国人民大学の10人、国家発展改革委員会マクロ経済研究院と軍事科学院の各8人、中央党校の7人、中央党史研究室の6人と続く。
講師経験者の多くは中南海では授業をするのではなく、解説をするだけだと口を揃える。法治について2回解説した卓教授は、中南海向けの解説と学生向けの授業には根本的な違いがあるとして「法律常識の普及でもなければ、法律知識の講義でもない。既存の法律問題を解決し、法制の発展と社会の科学的発展を促すために、法理論をどう運用するかが検討される」と指摘する。
■全党に模範を示す
今年7月1日の党創設90周年を前に、中央政治局は中国共産党の先進性の維持と発展について特別な集団学習を行い、「党の先進性の建設を常に優先的位置に据えて力を入れ、たゆまず維持・発展させなければならない」と指示した。
実践面での党の先進性の維持に関する学習を重視し、学習に長けなければならない。2003年から2011年までに中共中央政治局が党建設問題について行った集団学習は10回にも上る。中央政治局は党の修養と先進性建設の学習を非常に重視している。「学習型政党の建設は全党の共同学習があって初めて完成する。党中央の果たす役割は大きい。中央政治局の学習はシンボル的意味を持つ重要な活動であり、学習型政党建設の重要な措置でもある」と卓教授は指摘する。
卓教授は「学習型政党の建設は中国共産党の主体的自覚であり、政治局の集団学習制度は全党に模範を示した。各政治局員は重要な責任を担い、複雑な任務を抱えている。集団学習を開くには全員の予定を合わせなければならず、1人の時間を割くよりも難しい。これを制度として長期間継続することは、国家指導者が身をもって行動し、率先して模範となることであり、中国共産党が新たな歴史時期において新たな時代の変化、新たな執政任務に適応するという治国の共通認識でもある」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年8月1日
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