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1960年代  
中国共産党第七期中央委員会第二回総会での報告

(一九四九年三月五日)

毛沢東

遼瀋、准海、平津の三つの戦役によって、国民党軍の主力はすでに消滅された。国民党の戦闘部隊はわずかに百余万人をのこすだけとなり、新疆から台湾にいたる広大な地域ときわめて長い戦線に散らばっている。今後、この百余万の国民党軍をかたづけるには、天津方式、北平方式、綏遠方式の三とおりしかない。天津でやったように戦闘によって敵をかたづけるのが、やはり、まず第一に意をそそぎ、準備しなければならない方式である。人民解放軍の全指揮員、戦闘員は、自己の戦意をすこしでもゆるめるようなことを絶対にしてはならない。戦意をゆるめたり敵をみくびったりする考えは、すべてあやまりである。北平方式で問題を解決する可能性は増大している。これは、敵軍にせまって、平和的な方法で迅速かつ徹底的に、人民解放軍の制度にもとづいて、人民解放軍に編成がえさせる方式である。こうした方法で問題を解決するのは、反革命の遺物をすみやかにとりのぞき反革命の政治的影響をすみやかに一掃するという点では、戦争の方法で問題を解決するよりもいくぶん劣っている。しかし、こうした方法は、敵軍の主力が消滅されたのちには必然的にあらわれてくるもので、さけることのできないものである。同時に、それは死傷と破壊をさけることができ、わが軍にとっても人民にとっても有利なものである。したがって、各野戦軍の指導者はすべてこうした闘争方式に注目し、これを習得すべきである。これは一種の闘争方式であり、血を流さない闘争方式であって、闘争をしなくても問題が解決できるというわけではない。綏遠方式では、一部の国民党軍をわざとのこして、これをそっくりそのままにしておくか、または大体そのままにしておく、つまり、この部分の軍隊にしばらく譲歩して、これを政治的にわが方につかせるか、またはこれに中立をたもたせるようにする。そうすることによって、力を集中して、まず国民党残存勢力の主要な部分をかたづけ、かなりの時間をおいたのち(たとえば、数ヵ月、半年または一年ののち)、あらためて人民解放軍の制度にしたがって、この部分の軍隊を人民解放軍に編成がえするのである。これは、もう一つの闘争方式である。こうした闘争方式では、反革命の遺物や反革命の政治的影響が北平方式よりもいっそう多くのこるであろうし、のこる時間もいっそう長くなるであろう。だが、こうした反革命の遺物や反革命の政治的影響は結局は一掃されてしまうのであり、この点にはまったく疑問の余地がない。反革命勢力がわれわれに従うようになったからといって、かれらはもう革命党になったとか、かれらの反革命の思想や反革命の企図はもう存在しなくなったとか、けっして考えてはならない。だんじてそんなものではない。かれらのうちの多くのものは改造され、一部のものは淘汰され、若干の徹底した反革命分子は弾圧されるであろう。

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