民族区域自治制度は中国の基本的な政治制度である。中国の民族自治地方は自治区、自治州、自治県の3つのクラスに分かれている。これまでに中国は155の民族自治地方を設立したが、その中には自治区が5、自治州が30、自治県(旗)が120ある。55の少数民族のうち、44の民族が自治地方を設立しており、区域自治を実行している少数民族の人口は少数民族人口総数の71%を占めている。同時に、中国はまた郷に相当する少数民族が集まって居住するところで、民族区域自治地方の補充形態として、1173の民族郷を設立している。人口がわりに少なく、集まって居住している区域も小さいため、区域自治を実行していない少数民族のうち、9民族が民族郷を設立した。
民族自治地方の自治権は憲法と民族区域自治法の保障を十分に受けている。民族自治地方は自主的に自民族やそれぞれの地区の事務を管理し、自治条例と単行条例を制定する権限を享有し、自民族の言語・文字を使用し、それを発展させる権限を享有している。国は少数民族の宗教信仰の自由を尊重、保障し、各少数民族は自民族の習俗、習慣を保持または改革する権限があり、自主的に経済建設事業を計画、管理し、発展させ、教育、科学技術、文化などの社会事業を自主的に発展させることができる。
民族自治地方が発展を速めるのを支持し、サポートすることは、国の法的義務である。国は財政援助を絶えず増大し、生態系の整備と環境保全を重視し、特別措置を講じて民族自治地方の教育事業の発展をサポートし、少数民族の貧困地区に対する援助を強化し、社会事業への資金投入を増やし、対外開放の拡大を助け、発達した地域民族自治地方との間の対応支援を組織し、少数民族の生産と生活面の必要に配慮している。
50年以上の努力を経て、民族自治地方の生活環境は目に見えて改善され、経済と社会事業は迅速な発展を遂げ、民族自治地方の各民族人民は全国人民とともに、国の現代化建設がもたらした発展の成果を分かち合っている。実践が立証しているように、民族区域自治制度とその実践は大きな成功を収め、民族区域自治で中国の民族問題を解決することは、国情と各民族の共通の利益に合致した正しい選択である。
「北京週報日本語版」資料
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