毛沢東同志はその晩年に重大な誤りを犯しはしたが、その全生涯についていうなら、中国革命にたいする功績が誤りをはるかにしのぐことはきわめて明白である。毛沢東同志は青年時代から中国革命に献身し、生涯をかけて奮闘した。かれは党の創立者の一人であり、栄えある人民解放軍の主要な創建者である。かれは中国革命のもっとも困難な時期に、もっとも早く革命の正しい道を見つけ出し、正しい全般的戦略を定めるとともに、一連の正しい理論と戦術を逐次形成し、革命を敗北から勝利へと導いていった。建国後、党中央と毛沢東同志の指導のもとに、新中国はいちはやく基盤を固め、偉大な社会主義の事業に着手した。たとえ生涯の最後の数年間、非常に重大な誤りを犯したときでも、毛沢東同志はなお祖国の独立と安全に十分気をくばり、世界情勢の新たな展開を的確に把握し、党と人民を指導して覇権主義のありとあらゆる圧力をはねかえし、われわれの対外関係の新しい枠組をつくりあげた。長期にわたる闘争のなかで、われわれの全党の同志たちは、毛沢東同志と毛沢東思想から英知と力を汲みとってきた。毛沢東同志と毛沢東思想は、わが党の各世代の指導者と多数の幹部を育成し、全国各民族人民を教育した。毛沢東同志は偉大なマルクス主義者であり、偉大なプロレタリア革命家、理論家、戦略家であり、中華民族の歴史におけるもっとも偉大な民族的英雄である。毛沢東同志は、世界の被抑圧民族の解放をめざす事業、人類の進歩をめざす事業に大きく貢献した。その偉大な功績は永遠に不滅である。

中国共産党創立六十周年を祝うにあたって、われわれはこの上ないなつかしさを胸に毛沢東同志を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、毛沢東同志とともに中国革命の勝利に、毛沢東思想の形成と発展に重要な貢献をした党のその他のすぐれた指導者、たとえば偉大なマルクス主義者周恩来、劉少奇、朱徳、ならびに任弼時、董必武、彭徳懐、賀竜、陳毅、羅栄桓、林伯渠、李富春、王稼祥、張聞天、陶鋳らの同志を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、わが党の創立当初の重要な指導者李大釗、瞿秋白、蔡和森、向警予、鄧中夏、蘇兆徴、澎湃、陳延年、惲代英、趙世炎、張太雷、李立三らの同志を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、はやい時期に党のため、国のために尽くした人民軍隊のすぐれた将領方志敏、劉志丹、黄公略、許継慎、韋抜群、趙博生、董振堂、段徳昌、楊靖宇、左権、葉挺らの同志を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、長期にわたってわが党とともに戦い、臨終のまぎわに栄えある中国共産党員となった今世紀の偉大な女性戦士宋慶齢同志、現代中国の知識界のすぐれた先駆者蔡元培先生、わが国のプロレタリア革命文化の偉大な旗手魯迅先生を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、一貫してわが党を支持した党外の親密な戦友廖仲愷、何香凝、鄧演達、楊杏仏、沈鈞儒らの諸氏を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、科学·文化界のすぐれた戦士鄒韜奮、郭沫若、茅盾、李四光らの同志を思い起こしている。われわれはまたこの上ないなつかしさを胸に、中国の人民革命の勝利のために重要な貢献をした著名な愛国人士楊虎城、陳嘉庚、張治中、傅作義らの諸氏を思い起こしている。われわれはさらにこの上ないなつかしさを胸に、中国人民の親密な友人であり、すぐれた国際主義の戦士であるベチューン、スレメドー、ストロング、コトニスらの諸同志、ならびにスノー、浅沼稲次郎、中島健蔵らの諸氏を思い起こしている。

中国共産党の歴史は、党内の正しいものが誤ったものを是正し、明るい面が暗い面にうち勝った歴史であるというのは、どういう意味であろうか。

わが党のすすめる革命事業は、中国社会を根本的に改造する偉大な事業であり、前人のかつて行なったことのない全く新しい事業である。革命の敵はひじょうに強大であり、革命の置かれていた社会的条件はまたきわめて複雑であった。したがって、革命闘争のなかで、われわれがあれこれの誤り、時には重大な誤りを犯すことも避けられない。問題は、誤りを犯したなら、それを率直に認め、いちはやく猛省し、是正につとめ、全局的、長期的な誤りを避け、前と同じような重大な誤りをふたたび犯さないよう努力することである。

わが党は旧社会の環境のなかで生まれ、発展してきたのである。革命の激しい流れのなかで、多数の革命家がわれわれの隊伍に身を投じ、われわれの力を強めた。しかし、野心家や投機分子がきわめて少数ながらもぐり込んでくるのも避けられないことであった。問題は、わが党が社会を改造すると同時に、自己の改造にもよく注意を払い、さまざまな非プロレタリア思想をもって党内に入ってくる者たちをよく教育、改造し、野心家、陰謀家をよく見抜き、かれらの権謀術数を実現させてはならないということである。