武力で国家権力を奪取する道を堅持する
マルクス·レーニン主義は、革命の根本問題は国家権力の問題であり、革命の中心任務と最高形態は、武力で国家権力を奪取することだとしている。これはマルクス·レーニン主義の普遍的真理である。これを否定するか、あるいは口先だけで認め実際には否定するものは、真のマルクス·レーニン主義者ではない。しかし、各国の具体的状況はそれぞれことなっており、中国でははたしてどのようにすればこの任務を達成できるのか。レーニンは十月革命の偉大な実践にもとづいて、一九一九年十一月、『東方諸民族共産主義組織の第二回全ロシア大会での報告』で、東方諸民族の共産主義者に、諸君は諸君のところの特徴に目をむけなければならず、諸君はヨーロッパ諸国には存在しない特異な諸条件に適応して一般共産主義理論および共産主義の措置を適用しなければならない、と指摘した。それは「これまで全世界の共産主義者がまだ当面したことのない任務」であるとレーニンは強調した。マルクス·レーニン主義の普遍的真理と自国の革命の具体的実践とを結びつけなければ、国家権力の奪取など問題にならず、革命の勝利など問題にならないのはあきらかである。
毛主席は、マルクス·レーニン主義の普遍的真理と中国革命の具体的実践との統一にもとづいて、中国の歴史と現状を分析し、現代中国社会の主要な矛盾を分析して、中国革命の対象、任務、原動力、性質、前途、転化などの問題について、正しい回答をあたえた。毛主席はつぎのように指摘している。中国革命は十月革命の継続であり、世界プロレタリア社会主義革命の一部分である。中国革命は二歩にわけて進めなければならない。第一歩は、新民主主義革命であり、第二歩は、社会主義革命である。これは性質のちがうふたつの、たがいにことなっているが、たがいにつながりをもつ革命の過程である。前者のブルジョア民主主義の性質をもつ革命の過程を達成してはじめて、後者の社会主義革命の過程を達成することができる。民主主義革命は社会主義革命にとって必要な準備であり、社会主義革命は民主主義革命の必然の趨勢である、と。毛主席はまた、つぎのように指摘している。マルクス·レーニン主義の革命理論と革命的風格にもとづいてうち立てられた共産党、このような党に指導される軍隊、このような党に指導される革命的諸階級、革命的諸党派の統一戦線、この三つは、国家権力を奪取し、国家権力を強固にする主要な武器である、と。まさに中国革命はこの道にそって発展してきたのである。
中国共産党の指導する新民主主義革命は、第一次国内革命戦争、土地革命戦争、抗日戦争、人民解放戦争という四つの歴史的段階をへてきた。そして、一九二一年から一九四九年まで二十八年間かかって、武力で国家権力を奪取するというこの問題ははじめて解決されたのである。
第一次国内革命戦争の時期には、われわれの党はまだ幼年期にあった。この段階の初期と中期、党の路線は正しいものであった。毛沢東同志がこの時期に発表した『中国社会各階級の分析』、『湖南省農民運動の視察報告』などの著作は、党の正しい路線を代表したものである。毛主席は、綿密な、系統的な調査研究を基礎にして、中国社会各階級の経済的地位と政治的態度に具体的な分析をくわえた。そして、「帝国主義と結託したすべての軍閥、官僚、買弁階級、大地主階級およびかれらに従属する反動的な一部の知識人は、われわれの敵である」と明確に指摘し、また、「工業プロレタリア階級はわれわれの革命の指導勢力である。すべての半プロレタリア階級、小ブルジョア階級は、われわれにもっとも近い友である」と指摘した。毛主席は、農民を立ちあがらせ、農民を武装する問題をとくに重視し、「貧農がなければ、革命はない」と指摘した。また、民族ブルジョア階級は動揺している階級で、その右翼はわれわれの敵になりうるだろうし、その左翼はわれわれの友になりうるもので、かれらにわれわれの陣営をかきみださせないよう、つねに警戒する必要があると指摘した。こうして、「だれがわれわれの敵か。だれがわれわれの友か」というこの革命のいちばん重要な問題を解決した。そして、国民党だけを必要として、農民を必要としないという、陳独秀に代表される右翼日和見主義に反対すると同時に、労働運動にだけ目をむけ、やはり農民を必要としないという、張国燾に代表される「左」翼日和見主義にも反対した。
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