(四)二点論でなければならず、一点論であってはならないこと。一つの主要な傾向に注意が向けられた時には、おおいかくされているかも知れないもう一つの傾向にも注意をはらうようにしなければならない。主流の面を十分に見てとり、それをしっかりつかむと同時に、主流でない面の問題をも一つ一つ解決するようにしなければならない。事物の正面を見ると同時に、その反面をも見るようにしなければならない。すでにあらわれた問題を見てとると同時に、またわれわれがまだ気がついていないが、あらわれるかもしれない問題をも予測しなければならない。
民主主義革命の時期に、わが党がブルジョア階級と統一戦線を結び、連合が主要な傾向となったとき、毛沢東同志は、「すべてのものと連合し、闘争を否定する」という右の偏向に反対することに注意をはらった。わが党とブルジョア階級との連合がやぶれ、革命が武装闘争を主とすることに転じたとき、毛沢東同志は、「すべてのものと闘争し、連合を否定する」という「左」の偏向に反対することに注意をはらった。人民解放戦争が全国的勝利をかちとる前夜、毛主席は、「銃をもった敵には征服されたことがなく、こうした敵のまえでは英雄の名に恥じなかったが、糖衣でくるんだ砲弾の攻撃にはたえきれず、糖衣弾のまえには敗北をなめる、というような共産党員がいるかもしれない」と予見した。そして毛主席は、「同志たちに謙虚で、慎重な、おごらず、あせらない作風をひきつづき保持させなければならないし、同志たちに刻苦奮闘の作風をひきつづき保持させなければならない」と全党によびかけた。
社会主義革命の時期、われわれがブルジョア階級に攻撃をかけ、勝利をおさめることが主要な傾向となったとき、毛主席はそのつど、一連のプロレタリア階級の政策をかさねてあきらかにし、慎重であるべきであって、教育面を広くし、打撃面を小さくしなければならず、団結できるすべての力と団結し、政策に違反する「左」の偏向を防止し克服しなければならないとわれわれに注意をうながした。また、ブルジョア階級がわれわれに攻撃をかけてきたとき、あるいはわが党が前進の途上で一時的な困難に直面したとき、あるいは力を集中して仕事のなかのいくらかの欠点やあやまりを是正するときに、毛主席はそのつどわれわれに、確固としていなければならず、プロレタリア階級の指導権を堅持し、主流と支流を区別し、すべてを肯定したりすべてを否定したりせず、公然とした敵、ひそんでいる敵による破壊とまきかえしを警戒し、社会主義の軌道から離れる右の偏向に反対し、これを克服しなければならない、と注意をうながした。ある偏向がすでに党の事業に危害をもたらしている重大な歴史的時点において、毛主席はつねに、流れにさからうというなにものをもおそれないプロレタリア革命精神でわれわれのためにしっかりと針路をさだめてくれた。
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