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評論  
中国はなぜ長期安定を維持できるのか

 

3月14日、第11期全国人民代表大会第4回会議に出席した3000名近くの全人代代表は、政府活動報告と「十二五」(第12次五カ年計画)綱要を高い賛成率で可決した。

中国政府は、今後5年で、大体において総量的均衡がとれ、構造が合理的で、不動産価格と消費能力の釣り合いがとれた住宅需給構造を作り上げていくことを約束し、経済発展と民生改善の壮大な青写真を描き出した。

西アジアや北アフリカの一部の国に起きた非常事態を中国に引き込んで中国の内乱を望む人々は、これで失望することだろう。盛んに発展する国には、動乱が起こる要因はほとんどない。

温家宝・国務院総理は3月14日、国内外の記者を集めた記者会見で、政治的動乱が起きた西アジアや北アフリカの国と中国を同列に語るのは正しくない、と指摘。中国は中国の国情に合った発展の道を選んでいる、とした。

多くの評論家が、「十二五」計画で描いた青写真の実現は中国の発展にとって次なる「重要な分水嶺」となるだろう、と述べている。民生の保障と改善を根本的出発点と着地点にするという経済発展モデルの実質的転換により、中国は「国民共富(国民がともに豊かになる)」、「全民共享(国民全員で分かち合う)」の新時代に入るからだ。

両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の前夜、温家宝総理は中国政府網と新華網でネットユーザーと交流した。多くの意見やメッセージが寄せられ、交流が大いに盛り上がったことから見て、人々は民生問題解決についての期待を政府に託しているようだ。

全国政協委員で元中国共産党中央党校副校長の李君如氏は、国民全体が「小康社会」(ややゆとりのある社会)に入ってからは、社会福祉と社会保障面の改善が主要な利益要求となった、と考えている。

改革開放以来、経済発展と国民を豊かにする一連の政策を実施したことで、中国の貧困人口は1978年から2億人以上減り、その割合は20ポイント余り下がった。国連と世界銀行はそれぞれの研究報告で、この30年で全人類が成し遂げた貧困扶助実績のうち、3分の2が中国の功績だとしている。

中国の国民は確かに実際利益を手にしている。30年余りの間に、都市と農村の住民所得絶対額は都市が50倍以上、農村が40倍以上増加し、1人当たり平均住宅面積は4倍以上増え、その他の個人資産も大量に所有するようになった。『ニューヨーク・タイムズ』ネット版の掲示板では、都市住民の80%が不動産を所有し、ほとんどの農村住民が土地を請け負っている国で、どうして動乱が起こるのか?という議論がなされている。

李君如氏は、中国は史上最高の発展期にあり、「十二五」計画の全面展開とともに更なる発展期に入るだろうと考えている。「中国の歴史的経験と国際経験に照らせば、史上最高の発展期にありながら社会動乱が起きた国は一つもないことは明白だ」。

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