米議会専門紙「ザ・ヒル」には18日、韓国系住民団体「市民参与センター」と「ワシントン慰安婦問題連盟」による全面広告「安倍首相は謝罪しなければならない」が掲載された。安倍首相の靖国神社参拝や慰安婦の写真も添えられ、安倍首相は議会演説前に当然の責任を引き受け、慰安婦問題について謝罪し、14人のA級戦犯がまつられた靖国神社への参拝をやめるよう求めた。
▽日本は責任を引き受け、被害国が納得できる対応を
今年2月に訪日した米下院議員10人は、安倍首相の歴史観を「米日同盟関係の上空に漂う暗雲」と例えた。ダイアナ・デゲット下院議員はメディアに対し、安倍首相の歴史問題に関する立場は安倍首相訪米にかげりを与えていると語った。慰安婦やその他の第2次大戦関連の問題について安倍首相は歴史の流れに逆行するべきではなく、さもなければ米日関係にヒビが入る可能性もあるとした。
ジョンズ・ホプキンス大学の客員研究員のDennis Halpin氏は本紙の取材に対し、日本の歴史問題に対する態度を米国は注視する必要があると語る。その理由はまず、米国が反ファシズム戦争で中心的な役割を担ったことにある。日本の真珠湾奇襲は米国の軍人と一般市民に多くの死傷者を出した。米国の正式な参戦は日本軍による真珠湾奇襲の後である。これは米国の歴史の重要な一部となっている。次に、第2次大戦の勝利の結果が戦後の国際秩序の土台となっているためである。世界反ファシズム戦争勝利70周年を背景として、日本は責任ある態度を取り、歴史を真剣に反省し、軍国主義の復活を警戒し、「靖国神社式」の歴史の語りをやめ、被害を受けた国が納得する態度を取らなければならない。
アメリカン大学歴史学部のPeter Kuznick教授は、安倍首相が国会で演説するとすれば、強調されるのは日米の同盟関係となるとの見方を示した。西側諸国は日本の歴史問題について、ドイツに対して与えたような反省の圧力を与えてはこなかった。
米議会の米領サモア代表を務めたエニ・ファレオマバエガ氏は10日、「ザ・ヒル」ウェブサイトに寄稿し、まもなく訪米する安倍首相に歴史問題での謝罪を求めた。寄稿はこう始まっている。「私たちは今年、第2次世界大戦終結70周年を記念する。これは戦争の終結だけでなく、20万人の女性の性奴隷の終結でもあった。そのうち多くの人はもはやいないが、ご存命の人々には人生の最後の月日のうちに正義を取り戻させなければならない」
ファレオマバエガ氏は1989年から米議会米領サモア代表を務め始め、2007年2月に議会で慰安婦問題の公聴会を開き、これを25年の国会生涯のうちで最も主要な成果の一つとしている。ファレオマバエガ氏は、安倍首相が議会で演説するとなれば、安倍首相が立つのは、8年前に国会が「慰安婦法案」を採択した場所、1941年にルーズベルト大統領が日本の真珠湾奇襲後に対日宣戦の演説をした場所であるとした。このような歴史的意義のある場所で、「安倍首相は米議会訪問のチャンスを利用して、歴史的な責任を認め、引き受け、はっきりと謝罪しなければならない。私たちの後の世代は安倍首相の謝罪の声が国会で響くのを期待している」とファレオマバエガ氏は語った。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月30日 |