習近平国家主席は8日、開催国パートナー対話会として「相互連結パートナーシップ」の強化を狙いとした会議を開催。中国が400億ドルを投じて「シルクロード基金」を設け、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)沿いの国々のインフラ・資源開発・産業協力・金融協力など国同士の相互連結にかかわるプロジェクトに投融資による支援を提供する構想を発表した。構想は、会議に参加した各エコノミーのリーダーと代表の歓迎と評価を受けた。
最近、ロシアや東南アジアの国々と中国との高速鉄道建設分野での協力計画が進んでいる。中国のインフラ建設の海外展開は周辺国にとどまらず、太平洋沿岸の広大な地域に広がり、中国高速鉄道の海外進出の魅力が際立ちつつある。
APEC取材で北京を訪れたペルー紙「エル・コメルシオ」のマリオ・カストロ記者は、南米大陸の太平洋と大西洋とつなぐ両洋鉄道プロジェクトで中国とペルーがどのような進展を得ているのかに関心を持っているという。同プロジェクトは、習近平主席が今年7月、ラテンアメリカ訪問時に提案したプロジェクトだ。
「ペルーが豊かになるにはまず道が必要です。両洋鉄道が実現すれば、最貧のアンデス山間部を貫くことになります。こうした地域の交通インフラの遅れが解消されれば、鉱石や農作物の売却も可能となり、貧困からの脱却も見えてきます」。カストロ記者がこのプロジェクトに寄せる期待は大きい。
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